ジブリの絵コンテから分かること。今回も『千と千尋の神隠し』から。
物語は序盤。
引越し先へ向かう途中、道を間違え森に入り込んでしまった荻野一家は、奇妙なトンネルを見つける。娘の千尋の嫌悪感をよそに、父はトンネルの向こう側に興味を持ってしまい、そのまま一家は“不思議の町”へと入り込んでしまう…。
トンネルの中に入る前、入り口の建築物を触りながら、父親は言います。
「何だ、モルタル製か。結構新しい建物だよ。」
…妙に詳しいですね。というわけで、これにも理由がありました。
「お父さん、建築業なんです
壁をなぜたりして材質をしらべている」
なるほど、これはつまり、千尋の父親がなぜトンネルの向こう側に興味を示したのか?という理由のひとつとして、「建築物に興味を持ったから」というのも考えられますね。
トンネルを抜けたあとも、父親はこんなセリフを発しています。
「やっぱり間違いないな。テーマパークの残骸だよ、これ。90年頃にあっちこっちでたくさん計画されてさ。バブルがはじけてみんな潰れちゃったんだ。これもその一つだよ、きっと。」
仕事柄、興味があったということでしょうね。つまり、千尋の両親がトンネルの中に入っていったのは、
・何らかの力に引き寄せらていた
・好奇心溢れる性格から、軽はずみに入った
・引越し先への移動に疲れ、気分転換がしたかった
などの解釈が考えられると思いますが、加えて、
・父親が建築業だったため、建物に興味を持ったから
というのも、理由としてあったのだと思います。
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