『天空の城ラピュタ』に登場する空中海賊ドーラ一家についての裏設定と、そこから分かることです。
天空の城ラピュタ (ロマンアルバム) によると、シータを追ってスラッグ渓谷にやってきたドーラ一家が、パズーの親方をはじめとする町の鉱夫たちと乱闘になるシーンについて、宮崎監督はこのように話していました。
（インタビュアー）「作品の中の鉱夫たちは、海賊の出現にビクともしませんでしたね。」
宮崎「もともとが貧乏人だからですね。ドーラってのは金持ちしか襲わないっていう裏設定みたいのがあったし。なにを間違えてこんな町に来たんだっていうことなんです」
宮崎「もともとが貧乏人だからですね。ドーラってのは金持ちしか襲わないっていう裏設定みたいのがあったし。なにを間違えてこんな町に来たんだっていうことなんです」
やはりドーラ一家はなりふり構わず略奪するわけではないんですね。“空中海賊”ですから、悪は悪ですが、彼らには彼らなりの仁義がある、と。「金持ちなら多少奪ったって死にゃしないだろう？」って感じでしょうか。
確かにドーラ一家は皆、根っからの悪党には見えません。いや、空中海賊だけど。
まあ、どんな“金持ち”を襲うかにもよりますよね（笑）
また、The art of Laputa (ジ・アート・シリーズ (7)) によると、宮崎監督はドーラ一家を「人殺しをしないというのを誇りに思っている風にしたかった」そうで、冒頭の飛行船襲撃の際も、銃はマスタード弾などの威嚇用であり、「目潰しの銃とあとは殴り合いをするくらい」だそうです。
そして以上のことから、パズーの親方たちがドーラ一家に即座に反応し、怒っていた理由がさらに理解しやすくなりました。「俺らのパズーとその友達、それも女の子に危害を加えるんじゃねえ！しかもオメエら“金持ちしか襲わねえ”って触れ込みのドーラ一家じゃねえか！？こんな貧乏な町に何を盗りに来やがった！（怒）それでなくてもこっちは近ごろ景気が悪くてイライラしてんだ！ちょうどいい、“男ならゲンコツで通れ！”」…と。
ちなみに作中では一回しか呼ばれませんが、パズーの親方の名前はダッフィーです。
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