2014/02/12

ジブリとも縁が深い!ロシアの傑作アニメーション


ロシアの傑作アニメーション6作品を、収録されているDVDを、スタジオジブリとの関係性とともにご紹介します。今では入手しづらい作品ばかりでもう~本当に本っ当にもったいない!!!

高畑勲「世界には、短編・長編を問わず、日本にはない種類の素晴らしいアニメーション作品がいくつもあります。にもかかわらず、一部の熱心なファン以外、そういう作品に接する機会は残念ながら非常に少ない。「アニメ大国」であるがゆえにかえってそうなのです。」



名作中の名作、『霧につつまれたハリネズミ(霧の中のハリネズミ)& 話の話』


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監督:ユーリ・ノルシュテイン
世界中のアニメーション作家の尊敬を集めるアニメーションの巨匠、ユーリ・ノルシュテイン。ノルシュテイン監督は、高畑勲監督、宮崎駿監督と旧知の間柄であり、彼との親交を軸にジブリ美術館は何かとロシア・アニメーションと縁がある。

宮崎駿「ノルシュテインは友人です。負けてたまるかという相手でして……それほどでもありませんが(笑)」


■霧につつまれたハリネズミ


小さなハリネズミがハンカチにつつんだジャムの壷をかかえ、仲良しのコグマの家へ向かう。その途中、野原の霧の中で、道に迷ったハリネズミがさまざまな不思議に出会う…。いつしか観客もハリネズミと一緒に霧につつまれたような不思議な気持ちになる、一度見たら忘れられない作品。

第九回全ソ連映画祭 最優秀賞(フルンゼ/1976)第十回テヘラン国際青少年映画祭 最優秀賞と金の大メダル(イラン/1977)ロンドン・フェスティバル“年間最優秀映画”賞(イギリス/1977)シドニー国際映画祭“銀のブーメラン”賞(オーストラリア/1978)など、多数の賞を受賞。




■話の話


世界アニメ史上に残る傑作。
つぶやくような子守歌。それに呼び出された狼の子。狼の子はおぼえている。廃屋に大勢の人が平和に住んでいた時代、街灯の下で男女がタンゴを踊った時代、男たちが戦場に奪い去られた時代・・。忘れ去られた時をこのアニメは詩として歌う。幻想的であり強烈なリアリティ。

第五回ザグレブ国際映画祭 最優秀賞(ユーゴスラヴィア/1980)オタワ国際映画祭 最優秀賞(カナダ/1980)第二回モスクワ国際青少年映画祭 最優秀アニメーション賞、観客審査員賞(1980)ロサンジェルスにおいて行われた映画芸術アカデミーがハリウッドASIFAと共催した国際アンケートで『話の話』が“歴史上世界最高のアニメーション映画”として認められた。(アメリカ/1984)



油絵が動く!圧倒的な美しさ『春のめざめ』


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監督:アレクサンドル・ペトロフ
三鷹の森ジブリ美術館が紹介する「世界のアニメーション」の第一弾に選ばれた作品。
高畑・宮崎両監督と古くから親交のあるロシアのアニメーション作家、巨匠ユーリー・ノルシュテインの門下生であり、その縁あって今回ジブリ美術館の配給作品第一弾となった。


■あらすじ&みどころ
恋をする。
16才の少年アントンが好きになった相手は
同じ年頃の少女パーシャと、
そして、もうひとり・・・25才のセラフィーマ。
アカデミー賞受賞監督アレクサンドル・ペトロフが
ロシアの文豪ツルゲーネフに捧げる、
甘くて残酷な思春期の物語。

淡い色彩で移ろいゆく瞬間をキャンバスに描きとめたといわれる印象派絵画。そんな美術館で鑑賞するような油彩画が、スクリーン上で感情豊かに動き出す。作品を見た誰もが、まずはその美しさに圧倒されるだろう。

高畑勲「少年のときめく心を写し出しているかのようなおぼろな外界、少年の目に映った女性たちの鮮やかでありながら切れ切れの印象、揺れ動く少年心理で色染められたそのきわめて主観的な夢想や幻覚、はては少年の受けた精神的衝撃の強烈さ。」


■アレクサンドル・ペトロフの技法


■ガラス絵手法
透明のアクリル板に油絵具で直接絵を描き、変化する部分を消したり付け足したりして、動く映像を完成させていくというもの。アニメーションにも様々な方法や表現がある中で、膨大な時間と手間のかかるのがこの技法。 いわゆるセルアニメーションとはまったく異なったこの表現方法が、作品に見応えのある迫力をもたらしている。


■春のめざめ、紹介動画(一部ネタバレあり)

Alexandre Petrov - My Love Excerpt from Pascal Blais Animation Studio on Vimeo.


ロシアを代表する人気キャラクター『チェブラーシカ』


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原作: エドゥアルド・ウスペンスキー
監督: ロマン・カチャーノフ
ノルシュテイン監督の先輩・師匠筋にあたるロマン・カチャーノフ監督の作品。ユーリー・ノルシュテインも参加している、ロシア史上、最も愛される人形童話。


■あらすじ
オレンジの木箱に閉じ込められて、遠い南の国からやってきた、大きな耳の小さないきもの。起こしてもすぐに倒れてしまうので「チェブラーシカ(ばったりたおれ屋さん)」と名づけられたこの正体不明のいきものは、動物園にも受け入れを拒否され、都会の片隅の電話ボックスで暮らしていた。そんな彼が出会ったのは、動物園で働く、一人暮らしの孤独なワニ・ゲーナだった。

 「この街には一体どれくらいいるんだろう。ひとりぼっちの人が」

 ふたりの優しさが今、この街に、ささやかな幸せを生み出してゆく——。


■チェブラーシカ
http://www.cheb-project.com/story/character.php?page=2より

とある南の国からやってきた正体不明の不思議ないきもの。 大好きなオレンジを食べていたら眠くなってオレンジの箱の中で眠ってしまい、箱に入ったままロシアのある街に運ばれてしまう。果物屋さんで発見された時、起こしても起こしてもばったり倒れてしまうので「チェブラーシカ(ロシア語で”ばったり倒れ屋さん”の意味)」と果物屋のおじさんに名付けられた。 好奇心旺盛で人一倍頑張り屋で、思いやりたっぷりな性格は街の誰からも愛されている。


■ワニのゲーナ

チェブラーシカがこの街にきてから最初にできた友達。
すでに50歳を過ぎているが、ワニの寿命からするとまだまだ若者らしい。動物園でワニとして働くことが彼の仕事である。歌うのが大好きでガルモーシカ(ロシアのアコーディオン)と歌でみんなを魅了する。優しくて几帳面で礼儀正しいジェントルマン。正義感も非常に強いが、ちょっぴりおひとよし。


■予告編はこちらから



※2010年、日本で製作された劇場版「チェブラーシカ」が公開された。第1話はソ連の旧作のリメイクで、第2話以降はまったく新しい物語になっている。

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宮崎駿、高畑勲に多大な影響を与えた『雪の女王』


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監督:レフ・アタマーノフ
自分の与えられた仕事に失望感を味わうばかりだった若き日の宮崎監督が、この作品と出会い、アニメーションのもつ無限の可能性と素晴らしさ、全編を貫く志の高さに感銘を受けた運命的な作品。宮崎駿自ら「『雪の女王』との出会いがなかったら、その後の自分はなかった。」と語る。


■みどころ

1957年に制作されたロシアアニメーションの傑作。
当時のソビエト政府の庇護のもと商業主義とは無縁の体制で制作されたこの作品は、無駄なエピソードをそぎ落として主人公の少女ゲルダにのみスポットを当てた骨太なストーリー構成で、随所に窺えるアニミズムの思想や自然に対する畏敬の念など、ロシアならではの解釈が投影されていることも特筆されるでしょう。
この作品は、生命力の塊である少女ゲルダが靴も何も脱ぎ捨てて、死の国から大好きなカイを連れ戻すというお話なのです。雪の女王が支配する死の世界から無事カイを取り戻すのは、熱い想い、生命の力が死に打ち勝つ奇跡の瞬間です。


■予告編はこちらから
http://www.ghibli-museum.jp/snowqueen/trailer/


高畑勲が絶賛!素朴で温かい『ミトン』


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監督:ロマン・カチャーノフ
アヌシー国際アニメーション映画祭やモスクワ国際映画祭で賞を獲得している傑作短編。

高畑勲「『ミトン』のアニメーションはほとんど完璧なのだ。」


■あらすじ


子犬を飼いたい少女アーニャ。お母さんは犬を飼うことを許してくれません。ある日、公園で遊ぶ友だちを見ているうちに、女の子は手袋を子犬に見立てて遊びはじめます。するとどうでしょう!手袋はカワイイ子犬になったのです!






以上、ロシアの傑作アニメーション6作品でした。この中でも比較的購入しやすい or レンタルしやすい作品は、『チェブラーシカ』と『春のめざめ』かと思います。機会があれば是非。



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