2014/07/13

『もののけ姫』のコダマは『となりのトトロ』のトトロになった?


書籍『「もののけ姫」はこうして生まれた』にて、宮崎監督は「もののけ姫のラストシーンに出てくるコダマは、後にトトロに変化する」ということをほのめかしていました。何千年も生きているはずのトトロが、シシ神の森に一体も居ないことを気にしての発言だったようです。

「俺、気に病んでることが一つあるんですよ。トトロは何千年も生きてるというのに、トトロが出てないじゃない、この森に。本当はトトロが一杯いるんじゃないかって(笑)。気に病んでるんです。実は」(144P)

「で、これはもう、二木さんのたっての希望で、(※補足:おそらく原画を担当した二木真希子さんのことだと思われる)チビで一匹でいいから、コダマがノコノコ歩いてるやつ、最後にいれてくれって。それがトトロに変化したって(笑)。耳が生えてたっていうの、どうですかね。そうすると首尾一貫するんだけど」(285~286P)
書籍『「もののけ姫」はこうして生まれた。』より


これは新たに生まれたコダマ?それとも生き残ったコダマ?
『もののけ姫』のコダマは『となりのトトロ』のトトロになったのか?

というわけで、少なくとも、『もののけ姫』に最後に登場するコダマは後にトトロになるようです。

ところで、ここでひとつ疑問があります。それは『もののけ姫』の最後に登場したコダマは『となりのトトロ』に登場したトトロになったのか?という点です。宮崎監督はそのようなことは言っていませんので、本当のところは分かりません。ですので、その可能性はあるのか、推測してみました。


①あのコダマは「たくさん居たトトロ」の一体にすぎないかも


書籍『ロマンアルバム・エクストラ となりのトトロ』にある「宮崎監督登場人物覚書」の設定によると、トトロは「人間と交渉を持つのを嫌い、あたりがさわがしくなると山奥へ移ってしまう。その為に、最近ではめっきり姿を減らしてしまった。」とあります。つまりトトロは昔はたくさん居たのです。宮崎監督がシシ神の森にトトロが居ないことを気にしていた理由もここにあります。

ということは、最後に出てきたコダマは「たくさんいたトトロの一体」になるにすぎず、『となりのトトロ』に出てきたトトロとは別のトトロである可能性が十分あるのです。


②最後に出てきたコダマが2400~2600才くらいならあり得る?


次に問題となるのは、『となりのトトロ』に登場する大トトロの年齢です。例によって設定が固まる前のイメージボードがネットで安易に拡散しているため、勘違いしている方が多いのですが、前述のとおり『となりのトトロ』に登場する大トトロの年齢は、宮崎監督によると「3000年生きている」そうです。

またロマンアルバムでの他の記述によると、「この国にほとんど人がいなかったころから棲んでいる生き物」とあります。(アニメ絵本には1300才くらいと書いてありますが、これは誤りだと思われます。)


しかし『もののけ姫』の舞台となっているのは室町時代です。つまり宮崎監督の「3000年生きている」という言葉と整合性を付けるならば、大トトロはだいたい2400~2600年くらいの間コダマだったことになり、あのコダマは「生き残ったコダマ」ということになります。ちょっと苦しい気もしますが、この条件ならあのコダマが大トトロになった可能性はあります。


③大トトロではなく、中トトロ・小トトロかも?


ひとくちに“トトロ”と言っても、少なくとも『となりのトトロ』には3体のトトロが出てきます。ですから、あのコダマは何も大トトロになる必要はないわけです。最後のコダマが“新たに生まれたコダマ”とするならば、昭和を舞台にした『となりのトトロ』の時点で400~600才くらいになっているので、年齢的に中トトロ・小トトロになった可能性もあります。



といったわけで、他にも可能性はあるかもしれませんが、『もののけ姫』のコダマ=『となりのトトロ』のトトロなのか?という仮説は、ありえない話ではないかも、という話でした。

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