スタジオジブリが毎月発行している小冊子『熱風』。この熱風2015年4月号に収録されている舘野仁美さんの「エンピツ戦記」に、『「ハウルの動く城」のハウルとソフィーはいつからお互いのことを好きになったのか?』ということに関して面白いエピソードが載っていましたので、そちらを一部抜粋してご紹介したいと思います。
「ハウルとソフィーは、いつからお互いのことを好きになったか、わかる?」
「ハウルの動く城」(2004年公開)の制作中、宮崎さんはメインスタッフにこう質問しました。
その答えは、「出会ったとき」です。
「ハウルの動く城」(2004年公開)の制作中、宮崎さんはメインスタッフにこう質問しました。
その答えは、「出会ったとき」です。
衝撃(?)の事実がさらっと飛び出しました。二人は出会ったときにすでにお互いを好きになっていたのです。
出会ったとき、つまり、この時すでに両思いです。
「やあ、探したよ」って、運命の相手をって意味だったりして。この野郎
ハウルというキャラクターの造形には、宮崎監督も苦労したようで、その後はこう続いています。
「ハウル」に限らず、宮崎さんの作品では、「天空の城ラピュタ」しかり、「崖の上のポニョ」しかり、「風立ちぬ」しかり、ヒーローとヒロインは出会った瞬間にお互いを運命の人と直感して一途に思いを貫くことが多いと思います。ですから、一目惚れ自体はまったく珍しくないのですが、「ハウル」は宮崎作品には珍しいことがありました。それは、主人公のハウルが恋多き美青年だということでした。
宮崎さんは、純粋で実直なヒーローを描くことが多く、そういうキャラクターであれば多かれ少なかれ宮崎さんをそのまま反映できるので、それほど苦労はないと思います。ところが、ハウルはちょっと違いました。
(中略)
「少女漫画を読んで勉強せねば」
そんな言葉も出るくらい、ハウルの造形にはいつもとはちがう取り組みが必要なようでした。
宮崎さんは、純粋で実直なヒーローを描くことが多く、そういうキャラクターであれば多かれ少なかれ宮崎さんをそのまま反映できるので、それほど苦労はないと思います。ところが、ハウルはちょっと違いました。
(中略)
「少女漫画を読んで勉強せねば」
そんな言葉も出るくらい、ハウルの造形にはいつもとはちがう取り組みが必要なようでした。
その後も、「カカシのカブは実は王子様で最後に元に戻る」というのは舘野さんのアイデアだった、など、今回のエンピツ戦記は面白いエピソード満載(というより、毎回面白いのですが)ですので、ぜひ読んでみることをオススメします。(※追記:エンピツ戦記、書籍化されました!皆さん、ぜひ読んでみてください!)
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