今回は、ジブリ版『魔女の宅急便』でも有名な“あのシーン”に対する宮崎駿監督の考えさせられる言葉をご紹介します。
物語は中盤、突然の雨でずぶ濡れになりながら、優しい老婦人の焼いたパイを彼女の孫に届けに向かうキキ。しかしそこで待っていた孫は…
冷めた態度だった。
「おばあちゃんからまたニシンのパイが届いたの」
「だから要らないって言ったのよ」
「アタシこのパイ嫌いなのよね」
…その冷たい対応と老婦人とのギャップで、この子に怒りを覚えた方もたくさんおられると思います。私もイラッとしました(笑)。しかしこのシーンに対して、宮崎監督は『ジブリの教科書5 魔女の宅急便 』(文春ジブリ文庫)に収録されたインタビューにおいて、このように仰っています。