2014-03-01

ハリウッド版の話もあった!実写版『魔女の宅急便』について、原作者・角野栄子さんの思い


実写版の映画『魔女の宅急便』。観る前から否定的意見が多く、(気持ちは分かりつつも)過剰すぎるのでは?と思っておりました。ジブリの『魔女の宅急便』のイメージが強すぎるのでしょうね。否定している人たちの中には『魔女の宅急便』を“ジブリが生み出した作品”と誤認している人も多いようですし。

そんな実写映画に関して、『魔女の宅急便』の原作者である角野栄子さんはどう思っていらっしゃるのか?と言いますと、このように仰っています。


■魔女の宅急便』実写映画化を原作者・角野栄子が語る!「日本で良かった」
「皆さんがご存じのキキがいるでしょ? アニメのね。それから蜷川さんがミュージカルにしたでしょ。今度は清水(崇)監督。いろんな方が創ったキキを見られるというのはとても楽しかった」と振り返った角野。今回の実写映画化についても「わたしのキキはわたしの中にいるんだけど、宮崎さんのキキ、蜷川さんのキキ、清水さんのキキっていうのが、またそれぞれ違って面白いかな」と思ったという。

 実写映画化に関しては、一度はハリウッドのメジャースタジオが映画化権を取得したが、期限内に製作するには至らず。権利が戻ってきた2009年に第6巻でシリーズが完結したということもあり、改めて日本での実写化プロジェクトが始動した。角野は「(ハリウッドでの)お話もあったんですけどね」と認めつつ、「でもやっぱりハリウッドってパワーがあって、物語を変えたりするってこともあるらしいから、かえって日本で良かったかなって思います」と語る。

「いろんなキキが見られるのは楽しい」「それぞれ違って面白い」…優しい言葉です。角野さんが喜んでいらっしゃるのであれば、今回の実写映画化も行われて良かったのではないか、僕はそう思いました。
(こんな記事もあります:『魔女の宅急便』原作者、実写版の続編に前向き
 http://www.cinematoday.jp/page/N0060724

キキ役の小芝風花さんと原作者の角野栄子さん

なにもジブリの『魔女の宅急便』が絶対ではないはずです。ジブリの『魔女の宅急便』だって、次第に展開が原作から逸脱し始めたため、角野栄子さんは難色を示していたそうです。そのため、宮崎監督と当時プロデューサー補佐であった鈴木敏夫さんとで長い時間をかけて説得にあたり、最終的に「すべてを任せる」という了承を得られたそうですよ。



【追記】
角野栄子さんの原作版『魔女の宅急便』の番外編「ソノちゃんがおソノさんになったわけ」が、無料WEBマガジン「Web福音館」で始まったそうです。

物語は、おソノさんの幼少期から、あの日キキと出会うまでの成長物語を描くそうで、毎月2回、全6回が連載されるとのことです。
(こちらから読めます http://www.webfukuinkan.com/


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