2014/03/10

宮崎駿が書いた『おもひでぽろぽろ』幻の歌詞は、とてもさみしげだった…


スタジオジブリ作品第5作目『おもひでぽろぽろ』。
(トップクラフトだった頃のナウシカを入れると6作目)

私はワタシと旅に出る
http://www.ghibli.jp/10info/004246.html より


原作は「週刊明星」で連載していたマンガです。

おもひでぽろぽろ 愛蔵版
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岡本蛍:原作,刀根夕子:画

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「いま60年代が新しい!青春ノスタルジックまんが」というふれこみで、現在では定着してしまった感のある昭和レトロブームをいち早く先取りしていた、“ちびまる子ちゃんより早い”作品だったそうです。

そのアニメ映画化としてのジブリ版『おもひでぽろぽろ』は、主人公のタエ子の子供の頃を描く『小5編』と、現在のタエ子を描く『27歳編』が対照的に描かれます。簡略化され、淡彩調の「小5編」と対照をなすように、「27歳編」では、リアルな作風、深みのあるデザインであるため、例えば紅花のシーンを製作するのに、その道の権威の講義を聞き、紅花作りのロケハンを行うなど、各取材を綿密に行っていたそうです。

この作品のエンディングでは、都はるみさんが歌う主題歌『愛は花、君はその種子』(ベット・ミドラーの“The Rose”のカバー。高畑勲が歌詞担当)が流れる中、タエ子の葛藤の末の決断が描かれ、その結果として、やや寂しい余韻を残しながら物語は終わっていきます。


そんな主題歌『愛は花、君はその種子』ですが、実はこの歌に決まる前に、今作では製作プロデューサーを務めていた、宮崎駿氏が作詞した幻の主題歌案が存在していました。そしてこの歌詞もまた、少し寂しいものとなっているのです。


はじめて乗った 私の自転車
ピカピカに磨いて
風の中 きれい カミの毛ゆれてる
走る走る 私の自転車
立ち止まったら 転んじゃう
走らなきゃ 走らなきゃ

大きすぎて 足がとどかない
おさがりの 私の自転車
あなたの姿 近づいて 
たちまち 通りすぎていく
走る走る 私の自転車
立ち止まったら 転んじゃう
ふりむきたいのに ふりむきたい

お家にもどる 角に来たのに
曲がれない 私の自転車
こいでる 泣きながら
どんどん お家が遠くなる
泣きながら こぐ 私の自転車
とまりたいのに とまりたいのに


…寂しい。
もう二度と戻れない日々を愛おしみ、嘆き悲しむような歌詞です。


…ちなみに、スタジオジブリの映画ではおなじみの『トトロのアイキャッチ』

このアイキャッチが入ったのは『おもひでぽろぽろ』からです。

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