2017/01/26

どうしてジブリはプロの声優を使わないのか?その理由。


ジブリ作品はには必ず聞かれる疑問があります。疑問に思っている方も多いであろうこの問い、「どうしてジブリはプロの声優を使わないのか?」厳密には、ジブリ作品もプロの声優さんを使用しているのですが、他のアニメ作品と比べるとその比重は少ないのかもしれません。今回は、その理由をご紹介します。

以下、ITmediaビジネスの記事より、鈴木プロデューサーとフリーアナウンサーの西村知江子の対談より引用です。
西村 ジブリ作品ではいわゆるアニメの声優さんではない女優さんや俳優さんが声の出演をしていますよね。『となりのトトロ』のお父さん役の糸井重里さん、『耳をすませば』のお父さん役の立花隆さんなど。

鈴木 さっき(前編)のことと関係あるのですが、ジブリでは衣食住を中心に描くわけなので、日常芝居が多いんです。そうすると、芝居も大げさだと困るんです。普通の芝居ができる人でないといけない。声優さんの芝居は、ハレ(非日常)とケ(日常)で言うとハレなんです。僕らが欲しいのはケなんですよ

「芝居が大げさだと困る」、つまり日常の芝居を求めているというのが理由なようです。声優好きの方からすれば「プロは日常の芝居だってできる」と思われるかもしれませんが、実際に現場で聞いている当事者の方々からすると、やはり違うのかもしれませんね。

ちなみに『となりのトトロ』の父親役(糸井重里さん)、『耳をすませば』の父親役(立花隆さん)についても、鈴木プロデューサーは同記事でこのように仰っています。
例えば、『となりのトトロ』のお父さんはなぜ糸井重里さんなのか。僕は『となりのトトロ』のお父さんは、ちゃんとしたお父さんではないと思った。自分の研究に没頭して、家のことはあまりやっていませんから。

 昔のちゃんとしたお父さんなら、威厳がある重厚な役者が欲しいんです。糸井重里さんは威厳がないですよね。それが欲しかったんです。お父さんであって、お父さんでないという。役者さんでそんなことができる人はいますか? そうやって考えるんですよ。

『耳をすませば』のお父さんの声を考える時、僕らが最初に思ったのは「普通の役者じゃダメだよね」ということです。今のお父さんの特徴というのはお父さんであってお父さんでない、無責任ということです。何とかお父さんをやっているけど、ちょっとくたびれているかな、ということで方言が欲しくなったんです。それで立花隆さんなんです。

ここでもうひとつ、他の方の意見を伺ってみましょう。スタジオジブリ広報部長の西岡さんによる、「どうしてジブリはプロの声優を使わないのか?」という理由を述べた動画です。こちらは日本のアニメ史と関連してプロの声優の演技について触れており、とても興味深い内容となっています。



理由としては、やはり鈴木プロデューサーと同じ答え「ジブリのような劇場用アニメーションにプロの声優を使ってしまうと違和感を感じてしまうから」であるようです。また、具体的な番組名は失念してしまいましたが、とあるテレビ番組において鈴木プロデューサーが「宮崎駿、高畑勲はプロの声優のことはあまり知らないから」というのも理由のひとつとして挙げていたように記憶しています。

もう一点、ジブリはどうやって声優を決めているのか?についても説明されておりましたので、そちらもご紹介します。


ジブリの求める自然な演技、皆さんはどう感じられますでしょうか?

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