ジブリの絵コンテ集から分かること。『となりのトトロ』第2弾。今回は個人的にちょっとビックリしたポイントをご紹介。トトロはあのシーンで、サツキに○○と叫んでいました。
物語は終盤、メイが迷子になってしまう。
いくら探しても見つからないメイを心配したサツキが向かった先は、トトロの住む塚森。トトロに出会い、事情を説明したサツキは、不安から泣き出してしまう。
そんなサツキを見たトトロは、「大丈夫だよ」と言わんばかりに優しく抱き寄せ、大きく叫ぶ。
そしてトトロはサツキを抱えたまま大きく飛び上がって…という、頼もしいシーンです。しかし…サツキを優しく抱き寄せた大トトロは、実はこう叫んでいました。
「ブォロロロロロ(かわいい~)」
「かわいい~」
…え?
「私に任せろ~!」とか「助けてあげるぞ~!」的なことではなく、「かわいい~」と叫んでいたの!?…
ちなみに宮崎監督は 【となりのトトロ (ジブリ・ロマンアルバム)】 で、このシーンについてこう言っています。
「サツキが悲しんでいるから、トトロが同情したっていう描写は、一切しないと決めていました。サツキがメイを捜しているところもとてもかわいい。メイなんかすぐそこにいるじゃないか。だから、それじゃサービスして、ネコバスで連れてってやった……ただそれだけですよ、あのシーンは。サービスしたって意識もないかもしれないですね。」
これはつまり、トトロは人間のような感情の持ち方はしていない、感じるままに生きる自然的な生き物である、ということの現れでしょうか?というわけで、トトロはあの時サツキに向かって「かわいい~」と叫んでいたのでした(笑)
【その①はこちら】
トトロが何と言っていたのかが分かった! ~ジブリの絵コンテ集から分かること~
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