『耳をすませば』のラストシーン。
「雫!大好きだ!」
こっちが赤面してしまうくらいストレートで甘酸っぱい一言の後、物語はエンディングへ向かいます。今回は、このエンディングが本題です。雫が作詞した『カントリーロード』が流れてから、2分20秒ほど経った頃。
一人の女の子が集団と別れ…
誰かを待っている様子…
すると、駆け寄ってくる男の子が
やがて二人で帰っていきました。…ん?
…この二人、夕子と杉村では!?
いや、でもハッキリとは顔も分からないし…
答えは『ジブリの教科書9 耳をすませば』 (文春ジブリ文庫)の近藤喜文監督へのインタビューに書いてありました。以下、引用です。
――夕方の下校のところで、夕子と杉村が待ち合わせをしている情景がさりげなく描かれていますよね。あれを入れられたのはどのようないきさつからなんでしょう。
(近藤監督)「雫と聖司の関係がまとまっていくにつれて、今度は雫が自分の物語で悩む方向に話が絞られていき、夕子と杉村のことが絵コンテではうまく入れられなくなってしまったんです。
僕としてはあの二人のことは気になっていたし、何とか救済したいなとは思っていたんですよ。
最初は絵コンテの中で、どこかに雫が出かける時、夕子と杉村が並んで歩いているのを見かける、というカットを入れようという話もあったんですよ。何かあの二人がうまくいっているみたいだなという感じが見ているほうに伝わればいいな、と。
でも、どうしても入らなくて。それで大塚さんに頼んで、エンディングのなかでやってもらったんですよ。」
(近藤監督)「雫と聖司の関係がまとまっていくにつれて、今度は雫が自分の物語で悩む方向に話が絞られていき、夕子と杉村のことが絵コンテではうまく入れられなくなってしまったんです。
僕としてはあの二人のことは気になっていたし、何とか救済したいなとは思っていたんですよ。
最初は絵コンテの中で、どこかに雫が出かける時、夕子と杉村が並んで歩いているのを見かける、というカットを入れようという話もあったんですよ。何かあの二人がうまくいっているみたいだなという感じが見ているほうに伝わればいいな、と。
でも、どうしても入らなくて。それで大塚さんに頼んで、エンディングのなかでやってもらったんですよ。」
やはりあの二人は杉村と夕子でした。このあとの二人には何が待ち受けているのでしょうか?彼らにもきっと、雫と聖司のような甘酸っぱい物語が…?
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