戦争が嫌いな一方、その道具である戦闘機や戦車は大好きな宮崎駿監督。この点については気になっている方々も多いのではないでしょうか?実は、鈴木敏夫プロデューサーが著書『ジブリの仲間たち』でこのように仰っています。
『風立ちぬ』は、僕が宮さんに提案した企画です。 宮さんは『ポニョ』が終わったあと、 零戦の設計者、堀越二郎を主人公にした漫画を描きはじめました。戦争を嫌い、戦争に反対する宮さんが、一方では戦闘機や戦艦、戦車への興味を持ち続けている。会議をしているときも、気がつくといつも紙の切れ端に戦闘機の絵を描いている。 この矛盾はいったい何なのか?いちどそこに正面から向き合った映画を作るべきだと思っていたんです。
ただ、そのテーマと、お客さんが宮崎駿に求めるものとは違うということも分かっていました。お客さんが見たいのは、『ナウシカ』『ラピュタ』『もののけ姫』のような冒険活劇。 あるいは、『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『千と千尋の神隠し』 のようなファンタジーです。その期待をはずして、実在の人物をモデルにした戦争と飛行機の映画を 作るわけですから、何か補強してくれる宣伝材料が必要でした。
(後略)
ただ、そのテーマと、お客さんが宮崎駿に求めるものとは違うということも分かっていました。お客さんが見たいのは、『ナウシカ』『ラピュタ』『もののけ姫』のような冒険活劇。 あるいは、『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『千と千尋の神隠し』 のようなファンタジーです。その期待をはずして、実在の人物をモデルにした戦争と飛行機の映画を 作るわけですから、何か補強してくれる宣伝材料が必要でした。
(後略)