今回は『風立ちぬ』の絵コンテの中から見つけた豆知識&ちょっと面白かったところをご紹介します。まずは豆知識から。
ストーリーは序盤。夢の中で鳥型飛行機にのる二郎。
しかし、雲から出てきたツェッペリン型の飛行船にぶら下がっている爆弾に
飛行機を破壊されてしまう。
目を覚ました二郎
その後、庭をじっと見ているのですが、
これは「寝ている間に目が良くなっていないかを確かめていたから」でした。
視力が悪いと飛行機乗りにはなれない。でもその夢を、子供の頃からそんなに簡単には諦められない二郎。…そんなちょっと切ないシーンでした。
次はストーリー中盤。本庄、二郎らがロシア(ソ連)経由でドイツへ向かう際のソ連の景色、その説明には「レヴィタンの絵」とあります。
これはロシアの画家、イサーク・レヴィタンを指しています。『風立ちぬ』のビジュアルには、印象派のモネの絵画からの影響が見られるのはやや有名な話ですが、このレヴィタンの絵も『風立ちぬ』に影響を与えているそうです。
次はちょっと面白かったところ。ストーリーは終盤に差し掛かったあたり。菜穂子が結核であることを知りつつ、それでも交際することを決めた二人。その後、名古屋に戻った二郎は本庄の設計した八試特殊偵察機を見にやってくる。
本庄に自分のアイデアを提案する二郎に、
特高が来たことを知らせに来た黒川。
自転車に乗せようとするが…
「黒川が短い脚でどう自転車をのって来たか誰も知らない」
…確かに。
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