2014/08/02

ジブリが好きなら必読!『ゲド戦記』の原案、宮崎駿の『シュナの旅』


ジブリの映画作品が好きならば“絶対に”読んでおくべき漫画(絵物語)があります。それがこの『シュナの旅』です。
シュナの旅 表紙

ジブリ版『ゲド戦記』の原案のひとつにもなった作品なのですが、それを超えて読まれるべき作品です。

全ページが宮崎駿さんによるイラスト付きの絵物語のような形になっているのですが、その絵は非常に美しくファンタジック。物語もしっかりとした冒険譚で、アニメーション化してもおかしくなかったのでは?と思えるクオリティの高さです。

宮崎駿氏によるあとがき
この物語は、チベットの民話「犬になった王子」(賈芝・孫剣冰編 君島久子訳 岩波書店)が元になっています。穀物を持たない貧しい国民の生活を愁えたある国の王子が、苦難の旅の末、竜王から麦の粒を盗み出し、そのために魔法で犬の姿に変えられてしまいますが、ひとりの娘の愛によって救われ、ついに祖国に麦をもたらすという民話です。

(中略)

十数年前、はじめて読んで以来、この民話のアニメーション化がひとつの夢だったのですが、現在の日本の状況では、このような地味な企画は通るはずもありません、むしろ中国でこそ、アニメーション化すべきだなどとあきらめていたのですが、今回徳間書店の人々のすすめもあって、何らかの形での自分なりの映像化を思いたったしだいです。

この作品が『ゲド戦記』のビジュアルに大きな影響を与えているのは、この町並みの風景からもよく分かると思います。


以下、簡単なあらすじをご紹介したいと思います。


『シュナの旅』 あらすじ


いつのころか、もはや定かではない
旧い谷の底に、時から見捨てられた小さな王国があった
谷には陽の光も入らず、大地も痩せ、人々の生活は貧しかった

物語の主人公はこの国の王子シュナ
あまりにも厳しく貧しい王国の生活を憂いていた

ある時、シュナは行き倒れた異国の旅人を見つける
その老いた旅人は疲労と飢えでもはや助からなかった

だが男は死の床でシュナにあるものを見せる
それは見たことのない穀物の種だった
「この穀物さえあれば、人民はけっして飢えず、豊かに平和に暮らせると……」

その実は既に殻をむかれて死んでいた
しかし、西の彼方、大地果つるところに
黄金の穀物が豊穣の波となってゆれる土地があるという

旅人はシュナの心に熱い思いを残して逝った
シュナはヤックルを連れて西へと旅立つ決意をする

だが、その旅路には幾多の困難が待ち受けていた
朽ち果てた船に住む人々
人買いの行き交う都
神人の土地

滅んだはずの生命たち


やがてシュナが知ることになる秘密、訪れる最大の苦難

シュナは「黄金の穀物」を持ち帰ることが出来たのか…?

いかがでしょうか?『ゲド戦記』だけでなく、『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』が好きな方にもオススメできる、ジブリ作品が好きならたまらない逸品となっています。このクオリティで500円以下という価格設定も驚異です。まだ読んでいない方は是非!

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1 件のコメント:

  1.  私も「シュナの旅」の影響を強く受けた者の一人です。私が作画を手掛けた絵本版の『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も、ぜひご覧下さい。民話版と絵本版の「犬になった王子」と、「シュナの旅」を比較してみると面白いと思います。 
     日本画家・絵本画家 後藤 仁

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