2015/11/30

水木しげる先生「なまけ者になりなさい」についての誤解と真意


水木しげる先生が亡くなられました。私はあまりにもショックで、とても言葉では言い尽せないたくさんの思いがずっと駆け巡っているのですが、それは置いておきまして…。

ネットでは、先生が亡くなる前から先生の書き記した『幸福の七ヶ条』が大人気です。

水木しげる:幸福の七ヶ条


第一条 成功や名誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
第二条 しないではいられないことをし続けなさい。
第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追求すべし。
第四条 好きの力を信じる。
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。
第六条 なまけ者になりなさい。
第七条 目に見えない世界を信じる。
書籍『水木サンの幸福論』より

素晴らしい名言なのですが、実はこの言葉だけ見ていると、その真意を誤解してしまう文言がひとつあるのです。それは第六条の『なまけ者になりなさい』です。

どういうことか?それは書籍『水木サンの幸福論』をお読み頂ければ分かるのですが、この七ヶ条には、それぞれ先生の解説がついているのです。そして、第六条『なまけ者になりなさい』にはどんな言葉が続いているかというと…

 自分の好きなことを自分のペースで進めていても、努力しなくちゃ食えん、というキビシイ現実があります。それに、努力しても結果はなかなか思い通りにはならない。だから、たまにはなまけないとやっていけないのが人間です。
 ただし、若いときはなまけてはだめです!何度も言いますが、好きな道なんだから。でも、中年をすぎたら、愉快になまけるクセをつけるべきです。
(後略)

そう、水木先生は「若い時は怠けるな」と言っているのです。誰でも彼でも怠けて良いとは言っていないのです。要するに、中年になってから怠けられるように、若いうちは努力しなさいと言っているのです。ネットで七ヶ条のトップ項目だけを読んでしまうと、ここを大きく見誤ってしまうのです。

ただし、「たまにはなまけないとやっていけないのが人間です。」とも言っている通り、死ぬほど頑張れとは言っていません。特に「睡眠時間を削ってまでやれ」などとは。(※参考:水木しげる先生の、手塚治虫先生に対する思い

水木先生、死後の世界があるのかどうかとか、
先生が今どちらにいらっしゃって、何をしているのか、
僕には分かりませんが、いつかあなたにお会いできるでしょうか?

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