2015-03-02

『おもひでぽろぽろ』主人公のタエ子はなぜ顔に「しわ」ができるのか?


『おもひでぽろぽろ』の主人公、タエ子。彼女は他のジブリ女性キャラにはない大きな特徴があります。

それは、彼女が表情を崩すときに顔に「しわ」ができること。

作品を見ていて、この「しわ」が気になってしまう人も多いようです。かくいう自分も最初はやはり気になってしまいました。表情を崩すと顔にシワができるのはリアルな表現であると言えます。しかしそれでもある疑問がわきます。なぜタエ子の顔には「しわ」ができるのか?

その理由が、高畑勲監督のインタビュー・エッセイなどを一冊に収めた書籍『アニメーション、折にふれて』で詳細に語られていましたので、その部分を抜粋してご紹介したいと思います。

2015-02-20

『風立ちぬ』が分かりやすくなる!豆知識&用語集


『風立ちぬ』は今までのジブリ作品に比べ、やや分かりづらい言葉や描写が目立ちます。そこで今回は、『風立ちぬ』を理解しやすくなる豆知識&用語解説を書籍『ロマンアルバム エクストラ 風立ちぬ』からの情報を中心に、一部抜粋・編集してご紹介します。


■少年時代の豆知識&用語


フラップ・ハンドル



二郎が“鳥”に乗って飛び立とうとする時に丸いハンドルをキコキコ回しているが、実際、1930年代になって初めてフラップ(高揚力装置)が実用化された時には、その出し入れに使われたのがこれとよく似た丸ハンドルだった。恐らく、飛行機マニアの宮崎監督はその辺りを意識してこうした描写を持ち込んだのだろう。

2015-02-13

『崖の上のポニョ』 津波の後の町は“死後の世界”ではありません。


一度この話はポニョと宗介はどうなるのか?『崖の上のポニョ』には続編の構想があった!でも触れているのですが、再度整理してご紹介したいと思います。

『崖の上のポニョ』は、物語の後半、津波が訪れて町が水没します。しかし、町が水没したにも関わらず、皆どこか楽しそうです。このような状況のためか、「町が水没したことで実はみんな死んでいて、あれは死後の世界を描いているのでは?」という噂が存在しています。

いわく、トンネル後が怪しい、ここから先が死後の世界であるとか…

おばあちゃんたちが元気になっている、これは死後の世界だから、などなど…

結論から言うと、死後の世界ではありません。
それは宮崎監督の言葉から見て取れます。

『崖の上のポニョ』 ポニョはブリキのカエルになる可能性があった!宮崎監督の講演が面白い!


『崖の上のポニョ』の主人公、ポニョは言うまでもなくさかなの子です。

ですが、宮崎監督によると元々は違う生きものになる予定だったそうです。その話が聞けるのは、宮崎監督がカリフォルニア大学バークレー校で講演した際の発言です。その部分は30分頃にあります。

2015-02-12

『天空の城ラピュタ』 資料から分かるラピュタ城のモデルは○○である!


『天空の城ラピュタ』における、ラピュタ城自体のモデルはどこなのか?

スタジオジブリは公式サイトにて「作品の舞台」は一部公開しているのですが【参照:作品の舞台はどこですか?】、そこにラピュタ城のモデルの記載はありません。おそらく、様々な要素が部分的に取り入れられている、というのが正解なのだと思います。しかし、資料を調べてみると、意外と判明するモデルもあるのです。

『ロマンアルバム』から分かるモデル


例えば、ラピュタの資料集である書籍『ジブリ・ロマンアルバム 天空の城ラピュタ』を見てみます。ここにはラピュタのイメージボードが載っているのですが、その左上の部分に“ある消された記述”があります。