2023-07-17

ミッキーマウスより先に作られ、奪われ、やがて忘れ去られていった悲劇のキャラクター「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」


ディズニーキャラクターのオズワルド・ザ・ラッキー・ラビットをご存知でしょうか?


ディズニー好きの方なら彼をよく知っていると思いますが、そうでない方は、一見ミッキーによく似た謎のマイナーキャラクターだとしか思わないのではないでしょうか?実は彼は、ミッキーマウスより先にウォルト・ディズニーによって作られていたキャラクターでした。

以下が、ディズニー公式によるオズワルドの紹介動画です。


このように、ミッキーより先に作られていたのに一般的な知名度がはるかに劣るオズワルド。一体、なぜここまで知名度に差がついているのでしょうか?そこには、キャラクターの権利を巡る悲劇がありました。今回は、このオズワルド・ザ・ラッキー・ラビットが長い間忘れさられていた理由と経緯をご紹介します。

2023-07-15

宮崎駿、押井守、庵野秀明の3人が山小屋で「少女漫画の映画化」について語っていた!


今回は、書籍『ジブリの教科書17 コクリコ坂から』に収録されている、鈴木プロデューサーによる「汗まみれジブリ史 今だから語れる制作秘話! 社会全体が前向きだった時代を悪戦苦闘して描いた青春映画」より、豪華な会合をご紹介します。サラッと書いてありましたので、サラッとご紹介。

 遡ること二十年前。信州の山小屋で夏休みを過ごす際、宮さんは姪っ子が置いていった少女漫画雑誌を繰り返し読んでいました。その中で目にとまったのが『耳をすませば』と『コクリコ坂から』。遊びに来た押井守や庵野秀明らと、「どうやったら少女漫画を映画にできるか」を議論したりもしていました。

仲良し三人組、山小屋で少女漫画を語る!


この議論、聞きたい!議題となった作品は、やはり『耳をすませば』と『コクリコ坂から』なのでしょうか?どちらも宮崎監督は監督をすることはありませんでしたが、参加はしていますので、ここでの議論が作品に活きたのだとしたら、『耳をすませば』も『コクリコ坂から』もある意味非常に豪華なクリエイターたちが参加した作品ということになるのではないでしょうか?


ネタバレ全開で『君たちはどう生きるか』の解釈と感想を


タイトル通り、『君たちはどう生きるか』の解釈と感想を書きたいと思います。作品を観た方前提のネタバレ話です。


2023-05-27

【ちょっと残念かも】宮崎監督はジブリ版『魔女の宅急便』のキキとトンボが恋仲になったとは思っていない。


ジブリ版『魔女の宅急便』、観終わったあとに、皆さんはキキとトンボの関係はどうなったと思いましたか?


多くの方は、その後二人は恋人同士になったのだと思ったのではないでしょうか?私もそう思いました。実際に、原作小説ではキキとトンボは結婚し、子供も生まれます。ですから、やはり映画版でも二人は恋人になり、やがて結婚したのだろう…と推測するのは自然な解釈だと思います。

ですが、そこが「原作のある作品を映画化する」ということの微妙な問題なのです。ある作品が、例えば小説が映画化する場合、設定や物語などが一切変らわず、100%原作に忠実に描かれるとは限らないのです。

ここには様々な事情が絡んでいるのですが(媒体の変化による変更の必要性、上映時間あるいはテレビアニメ化なら放送期間の問題、クリエイターのこだわり、時代に合わせたアレンジなど)、ジブリの魔女の宅急便も、やはり原作から変更している部分はいくつも存在しています。(参考:『魔女の宅急便』 本当は飛行船のクライマックスシーンは存在しないはずだった! 

そして、残念ながらキキとトンボの関係も原作通りではないようです。それは、書籍『ジ・アート・オブ 魔女の宅急便』の125ページに宮崎監督の言葉として載っています。以下、そのページの抜粋です。

2023-04-20

1989年9月号のアニメージュ表紙のキキは「3年後のキキ」ではありません。


先日、とある方からメッセージを頂きました。それによると、アニメージュの1989年9月号の表紙を飾ったキキに関するデマが酷い、とのこと。で、そのデマというのは、アニメージュの表紙に描かれたキキが「『魔女の宅急便』より3年後のキキ」だとしてネットに出回っている、というお話でした。

それではまず、以下に1989年9月号のアニメージュの表紙をご紹介します。(私の所有している1989年9月号は状態が良くないため、某オークションにあった画像をいただきました)こちらを手掛けたのは近藤勝也さんだそうです。


そして「3年後のキキ」でネット検索してみたところ…なるほど、これは確かにひどい状態です。

ですので、今回は即否定します。上記の表紙は3年後のキキを描いたものではありません。答えはまさにこのアニメージュ1989年9月号に載っております。以下、その当該ページです。キキとウルスラの声を担当した高山みなみさんのインタビューの箇所に答えはあります。