2014-07-12

『となりのトトロ』 サツキとメイのお父さんは何をしている人なのか?


サツキのメイのお父さん、草壁タツオ。
現代よりも医療技術が進んでいない時代(宮崎監督いわく「昭和30年代初期というのは、実は嘘で、本当をいうと、テレビがまだない時代の話なんです。」)に、胸の病気で入院しているお母さん(草壁ヤス子)さんを心配しつつ、二人の娘の面倒を見ているという、大変な状態で頑張っています。


ところで、そんなお父さん、仕事は何をしている人なのでしょう?映画の中では大学に勤務しているらしい、ということ以外は明かされていません。しきりに何かを執筆しているシーンが見られるのですが、何を書いているのかは分かりません。

というわけで、ロマンアルバムを調べてみると、お父さんの仕事が分かりました。以下、「宮崎監督登場人物覚書」より抜粋です。
若い考古学者。大学の非常勤講師をやりながら、翻訳の仕事で生活している。今は革新的な新学説の大論文を執筆中。縄文時代に農耕があったという仮説を立証しようと週二回の出勤以外は書斎に閉じこもっている。

実生活のバランスに欠けている部分があって、その負担を娘達に押しつけているのだが、今はそれに気づかず仕事に没頭している。世慣れた大人の落ち着きがない分、子供っぽさを残しているが、大事なことは二人の娘を愛していることである。

お父さんは“縄文時代に農耕があった”という仮説を立証しようと大論文を執筆中の考古学者でした。意外と大仕事に取り組んでいる!

しかし「実生活のバランスにかけている部分があって、その負担を娘達に押しつけている」という点…確かに、寝坊したお父さんに代わって、サツキがしっかり朝ごはんを作っているシーンがありました。


それでもサツキは、お父さんを「欠点をふくめて、自分の父は世界一だと思い込んでいる」そうです。たとえ欠点はあれど、優しく、子どもと同じ目線でいてくれる良いお父さんだからでしょうね。

一方、入院しているために人となりがあまり見えないお母さんですが、実はお父さんとは周囲の反対をおしきって学生結婚をしたという行動力の持ち主なんだそうです。実は活発な人なのかも!?

意外とアクティブな二人!





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