言わずと知れた日本映画界の巨匠・黒澤明。
彼はスタジオジブリの作品を観ていました。それもかなりの高評価で。今回は『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』より、黒澤監督の娘、黒澤和子さんがゲストで登場した時の回から、ジブリ作品を見た黒澤監督の感想を抜粋して書き起こしたものをご紹介します。
以下、その部分です。
黒澤 うちの父は随分スタジオジブリの宣伝をしましたから(笑)あちこちで『となりのトトロ』が好きだって言うのを随分書いてます。『魔女の宅急便』を見て泣いた男ですから。
(中略)
鈴木 黒澤さんからお手紙を、宮崎が頂いたんですけれど、そのお手紙が書いてあって、その前に、ちょっと全作品のビデオだったと思いますけど、当時お送りしてそれで「見た」と。それで「『となりのトトロ』も良かった。『魔女の宅急便』も良かった。それで、『ラピュタ』も本当に面白い。でも『ナウシカ』もさらに面白かったと。しかし私が何と言っても心に残ったのは『火垂るの墓』である」って。
黒澤 『火垂るの墓』の時はもう、次の日行ったら目が真っ赤でしたよ。
鈴木 それを頂いたのがですね、宮崎への手紙なんですよね。で…ね、『火垂るの墓』は高畑勲(笑)
黒澤 そうですよね、一緒だと思ってますから(笑)
鈴木 一緒だと思ってらっしゃったんですねあれは(笑)それでその後、『火垂るの墓』について延々書いてあるわけですよ。最初読み始めた宮崎がね、非常に感動して、嬉しかったんですけどね、途中で『火垂るの墓』になった時に、ちょっと顔色が変わりまして、読んでったら最後まで…(笑)
黒澤 たぶんトトロが一番好きだと思います。ただ、一番手紙を書く直前に見たのが『火垂るの墓』だったんで、自分はジブリっていったら宮崎さんしかやらないと思っているから、一生懸命、けっこうサービス精神がある人なので、それを書かなきゃと思ったんだと思いますよね。
鈴木 ただ、僕はちょっと記憶が薄くなっているんですけど、自分がどういう子供時代を送ったとか、そういうことと非常に関係があるのでね、そこらへんのことを書いてらっしゃいましたと思うんですけど。
黒澤 メチャクチャ泣いてましたよ。でも、絵のタッチとかも、トトロのほうが好きだと思いますし。
(中略)
鈴木 黒澤さんからお手紙を、宮崎が頂いたんですけれど、そのお手紙が書いてあって、その前に、ちょっと全作品のビデオだったと思いますけど、当時お送りしてそれで「見た」と。それで「『となりのトトロ』も良かった。『魔女の宅急便』も良かった。それで、『ラピュタ』も本当に面白い。でも『ナウシカ』もさらに面白かったと。しかし私が何と言っても心に残ったのは『火垂るの墓』である」って。
黒澤 『火垂るの墓』の時はもう、次の日行ったら目が真っ赤でしたよ。
鈴木 それを頂いたのがですね、宮崎への手紙なんですよね。で…ね、『火垂るの墓』は高畑勲(笑)
黒澤 そうですよね、一緒だと思ってますから(笑)
鈴木 一緒だと思ってらっしゃったんですねあれは(笑)それでその後、『火垂るの墓』について延々書いてあるわけですよ。最初読み始めた宮崎がね、非常に感動して、嬉しかったんですけどね、途中で『火垂るの墓』になった時に、ちょっと顔色が変わりまして、読んでったら最後まで…(笑)
黒澤 たぶんトトロが一番好きだと思います。ただ、一番手紙を書く直前に見たのが『火垂るの墓』だったんで、自分はジブリっていったら宮崎さんしかやらないと思っているから、一生懸命、けっこうサービス精神がある人なので、それを書かなきゃと思ったんだと思いますよね。
鈴木 ただ、僕はちょっと記憶が薄くなっているんですけど、自分がどういう子供時代を送ったとか、そういうことと非常に関係があるのでね、そこらへんのことを書いてらっしゃいましたと思うんですけど。
黒澤 メチャクチャ泣いてましたよ。でも、絵のタッチとかも、トトロのほうが好きだと思いますし。
当時の作品(紅の豚まで)を観ており、なんとほとんどの作品を褒めています。(『紅の豚』はまだ観てなかったそうです)さらに宮崎監督と対談した際もトトロについては触れていたので、本当にトトロが大好きなのかもしれません。(対談の様子は、書籍『何が映画か―「七人の侍」と「まあだだよ」をめぐって』に収録されています。特にネコバスがお気に入りだそうです)しかしこの手紙には『火垂るの墓』と…サービス精神か、あるいは甲乙つけがたかったということなのかもしれません!(笑)
さらに黒澤監督は宮崎ルパンのことも褒めていたそうで、そのエピソードはジブリ汗まみれのポッドキャストで聴くことが出来ますので、興味のある方はぜひこちら【http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol25.mp3】を聴いてみてください!
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