2017-12-14

押井守の語るジブリの闇「なぜジブリに対する批判的な意見が活字にならなかったのか?」


ジブリ作品はどれも基本的に絶賛されているのが実情です。もちろん嫌いだという人もいますが、その声は少数でしょう。それはメディアでも同じです。メディアで「ジブリ嫌い」「つまらない」等々といった声は殆ど聞いたことがありません。なぜか?押井守監督によればこういうことのようです。


以下、書籍『誰も語らなかったジブリを語ろう』より引用です。
押井 なぜジブリに対する批判的な意見が活字にならなかったと思う?鈴木敏夫が悪口とかスキャンダルを潰して行ったわけじゃない。まぁ、あったかもしれないけどさあ(笑)。そういう恫喝的なことをやらなくてもメディア自体が批判を封印した。なぜなら、ジブリを貶めることで得るものが何もなかったから。ジブリは褒められることで利益を上げるようになっていたからなんだよ。いわばインナー・サークルのような関係を築いたんだよね。外からは窺い知れない情報を共有しつつ、それを外部に漏らさないことで、ある種の利益をお互いに共有する。そういうインナー・サークルが30年くらいに渡り成立し続けたことは脅威だよ。そこには鈴木敏夫の力がモノを言ったのはいうまでもない。
 トシちゃんと宮さん、そして高畑さんの3人は恫喝を得意技としていて、3人による恐怖政治が始まったのがここから。(※ナウシカの頃のこと)トシちゃんはさしずめ秘密警察の元締めのような存在になる。

鈴木敏夫プロデューサー恐るべし!具体的にどんな手口を使ったのかまでは書いてないので惜しいですが(笑)、恫喝とは…それも宮崎監督や高畑監督も使うというのは…怖いです!とはいえ、これがどこまで本当なのかはわかりませんよね。(押井監督は別のことろでは「鈴木プロデューサーが全マスコミを黙らせる力があるはずがない」とも言っていますし…)

しかし、ジブリを貶めることはメリットがないのでメディアが批判的なことを書かないというのはその通りだと思います。かくいう私も、メディアの人間ではありませんが、こういうブログを書かせてもらっている以上、本音では「イマイチだったな…」と思う作品のこともなるべく穏当な表現で書きますし、メリットもないので批判的なことはなるべく書いていないのです。う~む…。

そして一応書いておきますが、鈴木敏夫プロデューサーと押井守監督は一緒に仕事もしており、仲も良いようです。(ニコニコ動画で対談もしてますし)また宮崎監督、高畑監督とも昔からの付き合いであるようですし、これはだからそ言えることなので、これを陰口のたぐいと捉えてしまうのはちょっと違う気がします。

他にも『誰も語らなかったジブリを語ろう』では色々なジブリ作品のことが毒舌たっぷりに、ときにボロクソに語られているので、ある意味必見ですよ!(押井監督ご本人は「そんなつもりではない」と語っていますが(笑))




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