2022-03-11

不正確な考察・裏話は「迷惑」、エヴァンゲリオンとスタジオジブリのツイッター公式アカウントが「とある方」に向けて不快感を表明


小ネタですが、スタジオジブリに関連する非常に興味深いツイートがありましたので、ご紹介いたします。




どういうことかよく分からない方のために補足しておきますと、これはエヴァンゲリオンのツイッター公式アカウントが「庵野監督の言葉」として、明確にとある方、ハッキリ書きますと岡田斗司夫さんに向けて、彼の不正確な「考察」や「裏話」が迷惑であると表明したツイートをし、それに対してスタジオジブリの公式アカウントが返信する形で同意を示したというツイートになっております。

スタジオジブリの公式アカウントがこのような返信を行うことは非常に稀であるため、ジブリとしても岡田さんの「考察」「裏話」には好意的な感情を持っていないことが分かります。(スタジオジブリ作品も彼からは時として首を傾げたくなるような「考察」をされていますので、それに向けたツイートであると思われます。(もちろん、彼の考察の一切がデタラメだと言う気は全くございません))

ある作品がどういう意図によって作られたのかを読み取るという行為は、まずはキチンと作品を鑑賞し、資料を読み込み、理路として無理のない思考を通じて、初めて成されるものです。不正確な情報と個人の感想を混ぜ合わせた解釈をあたかも「正解」かのように世に投げかけてしまえば、それは「嘘」を広めているのと同義です。

少なくとも、上記の2つの作り手はそれを迷惑に感じているということが今回ハッキリと明言されましたので、我々は「作品の読み取り方」に関して細心の注意を払う必要が生じてきたのだと思います。そして、作り手側が不正確な考察や解釈に「否」を容易に唱えることができるようになった現在の状況は、作品を正しく理解するための建設的な空間の形成に一歩前進した状態だと私は捉えていますので、これを好意的に受け止めています。

「作品の解釈・考察」に関しましては、当ブログも普段から非常に気を付けている部分ですが、無論この件は他人事ではありませんので、更に気を引き締めたいと思います。