IGNなどのニュースサイトによって、宮﨑監督は『君たちはどう生きるか』で終わるつもりはなく、既に次回作のアイデアを考え始めていることが明かされました。
これは『君たちはどう生きるか』(英題:『The Boy and the Heron』)の上映が行われたトロント国際映画祭にて、スタジオジブリ広報・学芸担当スーパーバイザーの西岡純一さんがCBC Newsのインタビューに対して答えたもので、わたしたちにとっては本当に嬉しいニュースですね!
以下、その部分抜粋です。
(宮崎監督は)これが引退作になるのか、と問われた西岡は「世間ではそういう噂もありますけれども、本人は全然そう思っていなくて、今も次のアニメーションの構想をもう考えているんですよ」と返答。「だから、毎日、今も会社に来て、“次のアニメーションをどうしようか”ということを言っていますから、今回は引退宣言はしません」と語った。
出典:IGNより
※このインタビューの動画は以下のCBCニュースのサイトからご覧になることが出来ます。
宮﨑監督が次回作も検討していることがハッキリと明言されたのはこれが初めてですが、実は既に鈴木プロデューサーからの“ほのめかし”は数回ありました。以下は、雑誌「SWITCH」2023年9月号での『君たちはどう生きるか』に関するインタビューからの抜粋です。
―― でも、この続きの物語が観たいと思います。
鈴木 続きというのは?
―― 「行こうか」と勝一は眞人に声をかけて疎開先から出ていくのですから。この後にま
た何かある。
池澤 次の作品ということ?
鈴木 どうなるかわからないけど、またやるんじゃないですか。僕ももう、止めないです。しょうがないです。宮﨑駿に出会ったが百年目なんです。
(略)
鈴木 執念深い。たぶんね、今度作るとしたら、宮さんは制作の途中で死ぬかもしれない。 年齢の問題です。本当に幸せな人ですよ。自分でいい映画を作ったとかは関係ない。お客
さんが来るか来ないかだけで作品の良し悪しを決めるし。
また、2023年6月には、「金曜ロードショーとジブリ展」の開会セレモニーにてこのように仰っておりました。
「君たちはどう生きるか」以降の宮崎について記者から質問があると、鈴木は「何しろ今は『君たちはどう生きるか』が大事。その先のことを言うのはルール違反。でも一言だけ、元気です」と証言。スタジオジブリは今後もアニメの制作を続けるのか問われると「基本的には映画会社ですから、映画を作っていきたいんです」と述べつつ「ジブリは思い付き、成り行きでやってきたような会社。最近で言うと、ジブリパークが僕らの予想を超えて脚光を浴びた。人によっては、ここで映画会社をやめて“パーク会社”になるという可能性もあるんですけど(笑)。でも、みんなで話し合って『映画を作り続けようよ』ということで一致しています。実際に次の企画も検討中です」と話す。
出典:映画ナタリーより
さらに、鈴木プロデューサーの娘さんである鈴木麻実子さんが鈴木プロデューサーを招いて行っているツイッター(現X)のスペースにて、宮﨑監督は現在ジブリパークのための「とある展示」の仕事をしているということも明かされました。(鈴木麻美子さんのアカウントはこちら→https://twitter.com/suzukima35)
というわけで、宮﨑監督、まだ元気です!かなりご高齢のはずですが、まだやるのですね…凄いです。『君たちはどう生きるか』は遺作ような作品にもなっていたため、これで長編映画は最後という可能性もありましたが、おそらく「次回作のアイデア」とは長編アニメも視野に入っている可能性が高いでしょう。ですが、鈴木プロデューサーがいみじくも言っていた通り、年齢的に完成までこぎつけられるのでしょうか?楽しみな半面、本当に制作中に亡くなってしまわないか、心配です…。
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