2023-10-21

『天空の城ラピュタ』には幻のエンディング、別のエンディングは存在しません。


今回は、タイトル通り『天空の城ラピュタ』には幻のエンディング、別のエンディングは存在しないという話です。こちらに関しましては、既に2002年にスタジオジブリから公式に否定する文章が出されているにも関わらず、いまだに質の低いネット記事が煽り立てているため、当ブログでも言及したいと思います。(実は過去に別のネタで一度言及しているのですが、改めてこの件を主題として書きたいと思います)

その文章は、スタジオジブリ公式サイト内の「いつものジブリ日誌(後にジブリ日誌に改題)」2002年12月13日分にて書かれております。以下、該当部分をそのまま抜粋します。

ちなみに一部で「天空の城ラピュタ」に別のエンディングがあるという噂が流れているようですが、そういうことは一切ありません。恐らく、アニメージュ文庫で出ている小説版に後日談がほんの少し書かれており、また、映画公開後に宮崎さんが描いたイラストには後日談を連想させる物があること(たとえば「スタジオジブリ作品関連資料集I」の65ページ掲載のイラスト。パズーがオーニソプターに乗ってシータを訪問する様が描かれています。ちなみにこの「作品関連資料集」シリーズも、マニアックな指向性のある方には大変面白い本です、とPR)などから膨らんだ想像が、いつのまにかそういう噂になったのでしょう。

2023-10-20

「日本のアニメーションは終わり」 宮崎駿がポニョの時に抱いていた日本アニメへの危機感は、今もなお続いているか?


今回は、書籍『ジブリの森とポニョの海』に収録されている、宮崎監督とドキュメンタリー作家のロバート・ホワイティング氏の対談から、宮崎監督が「日本のアニメーションは終わり」と語っている部分を抜粋してご紹介します。これは書籍のタイトル通り、『崖の上のポニョ』の頃に行われた対談ですが、なぜそのようなことを宮崎監督は言ったのか?そして、それは今も継続している危機なのか?お読みいただければと思います。

以下、その部分抜粋です。

2023-10-16

『カリオストロの城』の興行成績をいまだに引きずっている宮崎監督


今回は、雑誌『SWITCH Vol.41 No.9』(2023年9月号)より、宮崎監督が『ルパン三世 カリオストロの城』のときに受けた傷について、鈴木プロデューサーが語っている部分をご紹介します。

基本的にこの号のSWITCHは『君たちはどう生きるか』に関する対談やインタビューに大きくページ数が割かれており、作品を理解する上で非常に重要な一冊となっておりますが、他にもこの作品を通して色々なことが語られている雑誌となっております。(追記:このSWITCH9月号は10月号でも行われた対談などと合わせて一冊の書籍になりましたので、この投稿の最後にご紹介しております)

以下、その部分です。

鈴木 宮さんは理想を失わない現実主義者です。『ルパン三世 カリオストロの城』(一九七九年)は興行的には失敗で、数億円の赤字を出た。結局、その瞬間にみんな離れていった。宮さんはいまだにその時のことを引きずっています。その傷は大きいです。

―― 今ではテレビでも繰り返し放映され、ルパンシリーズの傑作とも言われている。大ヒ ット作のような印象があります。

鈴木 本人も残っているんです。自分の作った作品で映画館にお客さんが来なかったというのは忘れない。 巳年なので執念深い。もしかするとね、もしかするとですよ、次にやりたがるのはもうひとつの「カリオストロの城』なのかもしれません。

2023-09-10

宮﨑監督は既に次回作のアイデアを考え始めたそうです。


IGNなどのニュースサイトによって、宮﨑監督は『君たちはどう生きるか』で終わるつもりはなく、既に次回作のアイデアを考え始めていることが明かされました。

これは『君たちはどう生きるか』(英題:『The Boy and the Heron』)の上映が行われたトロント国際映画祭にて、スタジオジブリ広報・学芸担当スーパーバイザーの西岡純一さんがCBC Newsのインタビューに対して答えたもので、わたしたちにとっては本当に嬉しいニュースですね!

以下、その部分抜粋です。

(宮崎監督は)これが引退作になるのか、と問われた西岡は「世間ではそういう噂もありますけれども、本人は全然そう思っていなくて、今も次のアニメーションの構想をもう考えているんですよ」と返答。「だから、毎日、今も会社に来て、“次のアニメーションをどうしようか”ということを言っていますから、今回は引退宣言はしません」と語った。
出典:IGNより

2023-09-02

雑誌「SWITCH」 Vol.41 No.9(2023年9月号)から判明した『君たちはどう生きるか』の登場人物のモデル


雑誌「SWITCH」 Vol.41 No.9(2023年9月号)はお読みになられましたでしょうか?




この号はジブリ特集、特に『君たちはどう生きるか』に関連した特集号となっており、非常に興味深く重要なことがたくさん書かれております。特に、鈴木敏夫プロデューサーと小説家の池澤夏樹さんの対談は今作を理解する上でかなり重要なものとなっておりますので、今回は、その対談から作品に登場したキャラクターのモデルになった人たちについて書かれた部分を抜粋してご紹介します。

まずはこの大叔父から。


以下、その対談です。