2016/09/22

それを使って!?『もののけ姫』は意外な道具で効果音を付けていた!


アニメの中で聞こえてくる音、普段は意識しませんが、どのように作られているのでしょう?全て本物の音?いやいや、現実には存在しない物もあります。そんな時は…?今回は、ジブリ作品の音はどのようにして作られているのか?その一端が垣間見えるインタビューを『ロマンアルバム もののけ姫』からご紹介します。

以下、インタビューの抜粋です。インタビューを受けているのは、効果音を担当した伊藤道廣さんです。

ヤックルの足音

「宮崎さんと打合せを始めるまでは、僕は、ヤックルの足音は馬でいくつもりでいたんです。ところが、あの時代はまだ蹄鉄は打っていないんです。パカッパカッという、いわゆる馬の足音を付けてしまうとやっぱり、ヤックルじゃなくて馬になってしまうから、馬だと感じないものにしてほしいと言われまして…。」

(中略)


「椰子の実だとか何だとか、いろいろ持ってテレセン(東京テレビセンターの通称。録音スタジオ)に行って、端からやってみたんです。でもどれもピンとこなくて悩んでいたんです。で、そのへんにあったガムテープでやってみたら、これがいい音だったんですよ(笑)」


道具が決まれば、録音だ。画面の前に机を置き、場面に合わせて泥や草原用のテープ(実際の草も混ぜて)を敷きつめて、ガムテープを持ち、画面を見ながら、ヤックルの動きに合わせてカポカポ。

まさかのガムテープ!なんとなく馬とか鹿の足音を使ったのかな?と思った方もいたかもしれませんが、ガムテープでした(笑)それでも、ヤックルの足音を聴いている私たちは「あ、これガムテープだな」とは思わないのですから、音のマジックですね。

山犬の足音

山犬の足音を出す道具は、牛のヌメ革の中に砂を入れて麻ひもでしばったもの。ただ、山犬にはツメがある。足の裏の肉球が地面に着く音はこれでいいとして、ツメの音をどうしたのか。
「あれは、裸足になって、自分の足の裏を爪で引っ掻いたんです(笑)。シャッという音がするんですよ。それであとから、ドスッという足音にその音をプラスしたんです。」

ツメの音にまで気を使うとは、凄いこだわりです。しかし、この点に気を使うからこそ、ジブリ作品は高いクオリティを誇っているとも言えるかもしれません。そして、「牛のヌメ革の中に砂を入れて麻ひもでしばったもの」もうなんだかよく分かりません!(笑)イメージができませんよね。よって、以下にその画像を上げておきます。

手前のガムテープがヤックル用のテープです。

タタリ神のグニュグニュ音

たとえば、タタリ神のグニュグニュの音。 (中略) 現実には存在しない音をどうやって作ったのだろうか。
「あれは、既成の音から、ある音を選んだものとケチャップのグチュグチュした音を混ぜたんです。雑巾を固めて結わえて、あのネバネバの形を作ったんですよ。それで、業務用の大きなケチャップを買ってきて、ベチャベチャとやったんです。スタッフみんな唖然としてましたけどね(笑)」
しかしこれで、生音の作業が終わるわけではない。この時は、テープの回転を速めに設定して録って、それを通常の回転で再生するという手順を取った。そうすると、音が太い感じになるのだそうだ。

もはや全く分かりません!(笑)しかし、とにかくケチャップとテープの回転が使用されているということだけは分かります。

他にも、コダマのカラカラカラ…という音は、中華街で見つけたカスタネットの音だったり、

カスタネットの大合奏

乙事主の足音への工夫や、「空気の音」を録りに行く必要性などがロマンアルバムのインタビューには収録されておりますので、興味のある方は是非読んでみてください!

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