2018/02/12

結末を決めない!宮崎駿の映画の作り方


たくさんの人に愛されるジブリ作品、特に宮崎作品ですが、実は『紅の豚』以降の作品は驚くべき特徴を備えています。今回は、書籍『仕事道楽 新版 スタジオジブリの現場』に収録されている鈴木敏夫プロデューサーの言葉より、その特徴をご紹介します。

以下、その引用です。
 宮さんの映画づくりでおもしろいのは、絵コンテを途中まで描くともう作画に入ることです。つまり、結末が決まっていない。映画づくりではパートに分けて絵を描きます。だいたい二〇分ぐらいでひとまとまり。二〇分ぐらいずつ、Aパート、Bパート、Cパートというふうにやる。その二〇分ぐらいという単位は、じつはテレビ・シリーズと同じ。テレビの三〇分番組は中身はだいたい二〇分です。宮さんも高畑さんも経験者ですから、二〇分ぶんぐらいやると、 「ひとつのまとまりがあるものになる。そこまでやったところで、もう作画に入ってしまう。
 もっとも『天空の城ラピュタ』『魔女の宅急便』にはシナリオはありました。シナリオなしにはじまったのは『紅の豚』が最初です。最初のうちは、間に合わないから先に描こうということだったんです。話としてはだいたい、もうわかっていましたし。「途中で絵コンテを描いてやっていけばいいんだ」なんて言っていたわけです。ところが、途中から主客転倒というか、目的が変わってきました。宮さんは「結末のわかっているものを作っても、鈴木さん、おもしろくないよね」なんて言い出す。ひとつの手法になってしまったんです。

この結末を決めない作り方、作品が小さくまとまらないというメリットがある一方、話がメチャクチャになる可能性がある、というリスクもある作り方だと思います。実際、宮崎監督はどうまとめていいか分からなくなる事があるそうです。

そして言われてみれば、『紅の豚』以降は作風に変化があるようにも思います。具体的な作品としては、千と千尋は前半と後半に乖離があるとよく言われますし、ハウルなどは後半の展開がまとまっていないという批判があるように、結末が決まっていないゆえの作風の変化は確かにあるように感じます。皆さんはどう感じますでしょうか?

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