「日本の“アニメ”」を越えて「世界の“アニメーション”」に踏み込んだ時に、必ず知ることになる巨匠、それがユーリー・ノルシュテインです。
1941年ソ連生まれのロシア人アニメーター。切り絵を用いた緻密な作風で知られ、アート・アニメーションの神様的な存在。日本でも高畑勲監督が解説本を出版するなど、世界中のアニメーターからリスペクトされている。
ノルシュテイン氏はスタジオジブリとも関わりがある方で、ジブリ美術館で『ユーリー・ノルシュテイン展』が行われたこともあります。また宮崎駿さんも長編引退会見で「ノルシュテインは友人です。負けてたまるかという相手でして……それほどでもありませんが(笑)」という言葉を残しています。
ちなみに以前ご紹介したアニメーション作家【アレクサンドル・ペトロフ】は彼の弟子に当たります。今回は、ユーリー・ノルシュテインの代表作のひとつ『霧の中のハリネズミ』(または霧につつまれたハリネズミ)をご紹介します。彼がなぜそこまで敬愛されているのか、この一作だけで分かるかもしれません。