2023-10-20

「日本のアニメーションは終わり」 宮崎駿がポニョの時に抱いていた日本アニメへの危機感は、今もなお続いているか?


今回は、書籍『ジブリの森とポニョの海』に収録されている、宮崎監督とドキュメンタリー作家のロバート・ホワイティング氏の対談から、宮崎監督が「日本のアニメーションは終わり」と語っている部分を抜粋してご紹介します。これは書籍のタイトル通り、『崖の上のポニョ』の頃に行われた対談ですが、なぜそのようなことを宮崎監督は言ったのか?そして、それは今も継続している危機なのか?お読みいただければと思います。

以下、その部分抜粋です。

2023-10-16

『カリオストロの城』の興行成績をいまだに引きずっている宮崎監督


今回は、雑誌『SWITCH Vol.41 No.9』(2023年9月号)より、宮崎監督が『ルパン三世 カリオストロの城』のときに受けた傷について、鈴木プロデューサーが語っている部分をご紹介します。

基本的にこの号のSWITCHは『君たちはどう生きるか』に関する対談やインタビューに大きくページ数が割かれており、作品を理解する上で非常に重要な一冊となっておりますが、他にもこの作品を通して色々なことが語られている雑誌となっております。(追記:このSWITCH9月号は10月号でも行われた対談などと合わせて一冊の書籍になりましたので、この投稿の最後にご紹介しております)

以下、その部分です。

鈴木 宮さんは理想を失わない現実主義者です。『ルパン三世 カリオストロの城』(一九七九年)は興行的には失敗で、数億円の赤字を出た。結局、その瞬間にみんな離れていった。宮さんはいまだにその時のことを引きずっています。その傷は大きいです。

―― 今ではテレビでも繰り返し放映され、ルパンシリーズの傑作とも言われている。大ヒ ット作のような印象があります。

鈴木 本人も残っているんです。自分の作った作品で映画館にお客さんが来なかったというのは忘れない。 巳年なので執念深い。もしかするとね、もしかするとですよ、次にやりたがるのはもうひとつの「カリオストロの城』なのかもしれません。

2023-09-10

宮﨑監督は既に次回作のアイデアを考え始めたそうです。


IGNなどのニュースサイトによって、宮﨑監督は『君たちはどう生きるか』で終わるつもりはなく、既に次回作のアイデアを考え始めていることが明かされました。

これは『君たちはどう生きるか』(英題:『The Boy and the Heron』)の上映が行われたトロント国際映画祭にて、スタジオジブリ広報・学芸担当スーパーバイザーの西岡純一さんがCBC Newsのインタビューに対して答えたもので、わたしたちにとっては本当に嬉しいニュースですね!

以下、その部分抜粋です。

(宮崎監督は)これが引退作になるのか、と問われた西岡は「世間ではそういう噂もありますけれども、本人は全然そう思っていなくて、今も次のアニメーションの構想をもう考えているんですよ」と返答。「だから、毎日、今も会社に来て、“次のアニメーションをどうしようか”ということを言っていますから、今回は引退宣言はしません」と語った。
出典:IGNより

2023-09-02

雑誌「SWITCH」 Vol.41 No.9(2023年9月号)から判明した『君たちはどう生きるか』の登場人物のモデル


雑誌「SWITCH」 Vol.41 No.9(2023年9月号)はお読みになられましたでしょうか?




この号はジブリ特集、特に『君たちはどう生きるか』に関連した特集号となっており、非常に興味深く重要なことがたくさん書かれております。特に、鈴木敏夫プロデューサーと小説家の池澤夏樹さんの対談は今作を理解する上でかなり重要なものとなっておりますので、今回は、その対談から作品に登場したキャラクターのモデルになった人たちについて書かれた部分を抜粋してご紹介します。

まずはこの大叔父から。


以下、その対談です。

2023-08-27

ジュール・ベルヌとスチームパンクとファンタジーの美しい融合、アレックス・アリスのアート


フランスのバンド・デシネ作家でありイラストレーターであるアレックス・アリスのアートをご紹介します。彼は『星々の城』という作品を描いており、この作品は1巻のみ邦訳もされておりますが、ご紹介するのは主にその『星々の城』を中心としたアートです。

彼のアートは『星々の城』を読んでいなくても十分魅力的であり、ジュール・ベルヌのSF作品とスチームパンクとファンタジーを融合したようなアートは見る者を惹きつけます。