『借りぐらしのアリエッティ』の中で、執拗に小人の存在を疑い、見つけようとしているお手伝いのハルさん。
彼女はどうやら昔小人を見たことがあり、それで翔のことも疑っていたらしいのですが、では、小人を見つけて捕まえて、彼女はどうしたかったのでしょう?売り飛ばすため?飼うため?今回は、『ロマンアルバム 借りぐらしのアリエッティ』に収録されている米林監督のインタビューから、ハルさんの目的は何だったのか?をご紹介します。
以下、ロマンアルバムより引用です。
ーーハルさんは小人たちを捕まえようとしますが、最終的に何が目的だったのでしょう?
「ハルさんは昔、小人を見たことがあるんです。当時は屋敷に庭師やお手伝いさんがたくさんいて、みんなに『見たのよ』と言って回ったのに、誰も信じてくれなかった。その悔しい思いがずっと残っていて、『いつか自分の手で証明してやるわ』と思っていたんですね。小人を見つけてお金儲けしようとか、そういうふうにはしたくありませんでした。あくまで自分の信念のためにがんばってると」
「ハルさんは昔、小人を見たことがあるんです。当時は屋敷に庭師やお手伝いさんがたくさんいて、みんなに『見たのよ』と言って回ったのに、誰も信じてくれなかった。その悔しい思いがずっと残っていて、『いつか自分の手で証明してやるわ』と思っていたんですね。小人を見つけてお金儲けしようとか、そういうふうにはしたくありませんでした。あくまで自分の信念のためにがんばってると」
意外(?)なことに、ただ「むかし小人を見た」という自分の主張を純粋に信じてほしかっただけ、邪な思いはありませんでした。自分の名誉を回復したい、という思いは私たちだって持っている自然な感情。アリエッティたちにとっては迷惑な話ですが、自分の言うことを誰も信じてくれなかった、という思いを抱えたまま長年が経っていたとしたら、ハルさんと同じような行動を取る人は多いのではないでしょうか?
作中では結果的に邪魔者のように描かれていますが、それほど悪い人ではないようです。
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