ジブリ版『魔女の宅急便』、観終わったあとに、皆さんはキキとトンボの関係はどうなったと思いましたか?
多くの方は、その後二人は恋人同士になったのだと思ったのではないでしょうか?私もそう思いました。実際に、原作小説ではキキとトンボは結婚し、子供も生まれます。ですから、やはり映画版でも二人は恋人になり、やがて結婚したのだろう…と推測するのは自然な解釈だと思います。
ですが、そこが「原作のある作品を映画化する」ということの微妙な問題なのです。ある作品が、例えば小説が映画化する場合、設定や物語などが一切変らわず、100%原作に忠実に描かれるとは限らないのです。
ここには様々な事情が絡んでいるのですが(媒体の変化による変更の必要性、上映時間あるいはテレビアニメ化なら放送期間の問題、クリエイターのこだわり、時代に合わせたアレンジなど)、ジブリの魔女の宅急便も、やはり原作から変更している部分はいくつも存在しています。(参考:『魔女の宅急便』 本当は飛行船のクライマックスシーンは存在しないはずだった! )
そして、残念ながらキキとトンボの関係も原作通りではないようです。それは、書籍『ジ・アート・オブ 魔女の宅急便』の125ページに宮崎監督の言葉として載っています。以下、そのページの抜粋です。