2023-12-09

老紳士の回想はやがて奇怪な土塊へと変貌していく…イジー・バルタのアニメーション『ゴーレム』パイロット版


今回ご紹介するのは、非常に独創的なアニメーションを作るチェコのアニメ作家、イジー・バルタの『ゴーレム』のパイロットフィルムです。5分半ほどのパイロットですが、完成品は凄いものになりそうだと感じられる片鱗を見ることはできると思います。



2023-11-29

かなり良い雰囲気、ゲーム開発用ソフトで作られた「ジブリ風ゼルダの伝説」紹介ムービー!


以下にご紹介するのは、ニンテンドー64向けソフト『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の発売から25年を記念して公開されたファンムービーから切り取った画像です。


踊っているデクナッツ

次に登場したのは……もののけ姫のコダマ???
のような…こんなキャラゼルダにいましたっけ?

枯れゆくデクの樹サマと、トライフォース

この少年リンクの顔つきは…


そう、以下にご紹介する動画は、スタジオジブリ作品の熱烈なファンがジブリ作品にインスピレーションを受けて制作した「ジブリ風ゼルダ」の紹介ムービーなのです。

それでは、本編は25秒後からです。



2023-11-08

豪華な生活と引き換えに、男は影を奪われた。ジョルジュ・シュヴィツゲベルの“動くトリックアート”アニメーション『影のない男』


嬉しくなるほど脳が幻惑させられる唯一無二の映像を作る、スイスのアニメーション作家のジョルジュ・シュヴィツゲベルのアニメーション『影のない男』をご紹介します。

常に視点がクルクルと変わりながら、一つの形がいつの間にか別の形へと変わっていく様は、まるでトリックアートを見ているような気分になります。今作はそれだけではなく、キッチリと物語もあり、栄華な生活を手に入れた代わりに影を奪われた男は、どのような日々を送るのか?その点でも面白い展開を迎えます。

それでは、以下が本編となります。


L'homme sans ombre, Georges Schwizgebel, provided by the National Film Board of Canada

2023-11-02

『君たちはどう生きるか』公式ガイドブックに収録されている宮﨑監督のメインスタッフへの作品説明は多くの人が読むべきものである


ジブリ作品『君たちはどう生きるか』の公式ガイドブックが発売されました。こちらは作品を上映した映画館、TOHO animation STORE、三鷹の森ジブリ美術館オンラインショップ「マンマユート」で販売されています。そしてこの作品を理解する上で、雑誌SWITCH9月号と同じく非常に重要な一冊となっております。(※SWITCH9月号は、10月号の対談などと合わせて『ジブリをめぐる冒険』というタイトルで書籍化されましたので、この投稿の最後に掲載いたします)


ほとんどのページが重要かつ面白いのですが、今回は、特に宮﨑監督が2017年7月3日にメインスタッフへ行った作品説明が作品および宮﨑監督のパーソナルな思想を理解する上で非常に役に立つため、そちらをご紹介します。

以下、監督の作品説明です。

2023-10-30

「日本の漫画が大人気の一方でアメコミの売り上げは落ちている」という嘘について


「注目されて閲覧数と金が稼げれば事実じゃなくても関係ない」という卑劣な価値観が長年改善されないネット空間ですが、これにはどの娯楽や思想・政治信条等々も被害を受けています。アメコミもそのひとつ。特にSNSや質の悪いまとめサイトでは「日本の漫画が海外で爆売れ!一方アメコミは凋落している!」という意見が定期的に散見されます。

まず結論から書きますが、嘘です。後述しますが、事実は「北米では日本の漫画もアメコミも2022年までは売り上げが上昇しているが、漫画は2023年1月から8月時点では売り上げが減少している」です。

なぜ「アメコミは日本の漫画に押されて売れなくなった」という、データを見ればすぐバレる嘘を広めるのか全く理解できないのですが、ある意味「この程度でもコイツら信じるだろ。どうせデータなんか見ないし」という形でナメられてるのではないでしょうか。何か政治的な思惑で日本人をそのように誘導したいのでは?という意見もあるのですが、なんにせよ、それを信じていずれ大恥かくのは日本人なので大変迷惑です。

というわけで、アメコミと言えば当然アメリカですので、北米での漫画とアメコミの売り上げのデータを見ていきます(一部世界の売り上げも含みます)。参照するサイトはICv2(https://icv2.comです。(ICv2はCircanaが収集した書籍売り上げのデータを毎月公開しています)