ジブリの絵コンテから分かること。今回は『天空の城ラピュタ』から。
物語は終盤もクライマックス直前。
ムスカから飛行石を取り返したシータは、パズーに何とかそれを渡すも、自身は玉座の間で追い詰められてしまう。しかし、シータは気丈にもムスカに抗ってみせる。
シータ「ラピュタがなぜ亡びたのか、私よく分かる…。ゴンドアの谷の歌にあるもの。『土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春をうたおう……』どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんのかわいそうなロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ!」
即座に発砲するムスカ。シータのおさげを撃ち落とす。ムスカ「ラピュタは亡びぬ。何度でも甦るさ!ラピュタの力こそ、人類の夢だからだ!!」
もう片方のおさげも撃ち落とすムスカ。ムスカ「次は耳だ。ひざまずけ!命ごいをしろ!小僧から石をとりもどせ!」
急いで駆けつけるパズー。もはや弾の入っていないランチャーで賭けに出る。パズー「石は隠した。シータを撃ってみろ、石はもどらないぞ!」
石を渡す条件として、シータと二人きりで話がしたい、というパズー。対するムスカは「3分間待ってやる」と、猶予を与える。
そして、その間にパズーとシータは“ある決断”を下す…。
ムスカはなぜ3分間待ったのか?
相談させればおとなしく石を渡す可能性もゼロではない、と踏んだのか。それもあるかもしれません。ですが、絵コンテ集からは、もうひとつの理由が浮かび上がってきます。
「ムスカ、このスキ、装弾する
弾を撃ち尽くしていたのですね。彼は彼で、これ以上は追い詰める手が無かった、と。それで猶予を与えたふりをして装弾したわけですか。やはりムスカ、ずる賢い男でした。ただ、これに関しては、撃った回数と装弾する描写で推測できた人もいるでしょうね。天空の城ラピュタ スタジオジブリ絵コンテ全集〈2〉 | |
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