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2022-04-29

『魔女の宅急便』がちょっと違った視点で見れる豆知識 ~魔女はなぜ箒で空を飛ぶのか?その“大人”な理由~


ジブリ版『魔女の宅急便』に登場する主人公のキキ。


明るく素直で純真な存在と言えます。…が、多くの方は知っての通り、「魔女」と言う存在自体は一般的に「悪いもの」として捉えられている存在です。であるからして、実は『魔女の宅急便』で使用されている要素にも、必然的に「決して良い意味を持っていないもの」あるいは「一般的にいかがわしい、公の場では表明しにくいもの」が使用されています。そして今回ご紹介したいのは、その魔女の非常に“大人”な側面なのです。

以下、書籍『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』に収録されている正木晃さんによるコラム「魔女の東西」より、魔女がなぜ箒に乗っているのか?より引用します。

 魔女が空を飛ぶ件に関しては、別の疑問もある。それは、キキをはじめ、ヨーロッパの魔女は、なぜ、箒みたいな棒状の物体にまたがって空を飛んでいたのか、という疑問だ。アジアの魔女は超能力を使って、なにもまたがらず、自分の身体だけで飛んでいたようなので、この点は問題にならない。
 ここで、箒と断定せず、わざわざ「棒状の物体」と、もったいぶって表現しているのには、ちゃんとわけがある。この点は、キキがなににまたがって空を飛んでいたかを思い出せば、納得していただけるはずだ。
 もちろん、普段のキキは箒にまたがって空を飛んでいる。しかし、最後のほうのシーンでは、絶体絶命の危機に陥ったトンボを助けるために、清掃業?のおじさんから借りたデッキブラシにまたがって空を富んだ。つまり、魔女が空を飛ぶのに、箒は必須ではない。棒状の物体なら、なんでも良いのである。

確かに物語の終盤、キキは箒ではなくデッキブラシにまたがり空を飛びます。


魔女が空を飛ぶのには「棒状の物体ならば何でも良い」、一体どういうことでしょうか?もしかしたら、この時点で勘の鋭い方は何となく気づいたかもしれません。以下、こう続きます。

2021-12-20

フィンランドは本当に「サンタクロースの本場」なのか?


クリスマスといえば、言うまでもなく「サンタクロース」が主役のイベントですよね。



クリスマスの代表的人物と言えるサンタクロースですが、なぜかフィンランドが「本場」と言われている記事を毎年よく見かけます。

しかしサンタクロースとは、元々は3世紀頃のトルコで司教を務めていた「聖ニコラウス」が時代と国を経て変形していき、アメリカで花開いた存在です。ですから、どこが彼の誕生の地・本場なのかを特定するのは極めて難しい存在のはずです。(私見を言うならば、強いて言えば私はアメリカが「本場」だと思います)なのに、なぜフィンランドが「本場」とされるのでしょうか?

その答えは、クリスマス、特にサンタクロースに関連する書籍にアッサリ書いてありましたので、ご紹介致します。

2021-09-30

勉強になります、ストップモーション・アニメーションの進化の歴史を辿った動画


今回は、ストップモーション・アニメーションが時代とともに進化していく歴史を、1900年から2016年までの作品を通して追った動画をご紹介します。ストップモーションが次第に洗練されていくさまを見るという意味でも興味深いですが、あまり知名度はないもののストップモーション史の中では重要とみなされている作品が多数紹介されており、その意味でも面白い動画となっています。




動画で使用されている作品は以下のものだそうです。

2020-11-29

アニメ業界の低賃金の原因は手塚治虫ではない?宮崎駿の手塚治虫批判に対する反論記事


以前、当ブログでは、宮崎駿監督の手塚治虫先生への思いを紹介させていただきました。
そこには、尊敬と影響を認めつつも、アニメに対してやったことは許せないという思いが書かれていました。しかし、これは宮崎駿監督の言い分であり、手塚治虫先生には手塚治虫先生の事情があった可能性が十分にありました。そんな手塚先生側の事情がある限り、それを当ブログとしてご紹介しないのはフェアではないのでは、という思いもありました。

そんな中、現代ビジネスに投稿されたとある記事が、まさにこの宮崎監督の批判について「間違っている」とする反論を載せていおりましたため、今回は、そちらをご紹介してみたいと思います。

その記事は、
「アニメ業界の低賃金は手塚治虫のせいなのか? 見えてきた意外な真実」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75170?imp=0
という記事で、中川右介さんという方が執筆したものです。

以下、一部抜粋して引用していきます。

宮崎のこのインタビューで問題にすべきは、以下の発言だ。

虫プロのいくつかの作品や手塚の発言を批判した後、宮崎はこう説明する。

〈昭和38年に彼は、一本50万円という安価で日本初のアニメ『鉄腕アトム』を始めました。その前例のおかげで、以来アニメの製作費が常に低いという弊害が生まれました。

それ自体は不幸なはじまりではあったけれど、日本が経済成長を遂げていく過程でテレビアニメーションはいつか始まる運命にあったと思います。引き金を引いたのが、たまたま手塚さんだっただけで。〉

この発言は、最初からすべて間違っている。

だが、それなりに発信力のある宮崎の、没後直後の批判という非礼に満ちた発言は、以後の手塚アニメ批判の土台となった。

手塚治虫先生の死後に書かれた宮崎監督のこの言葉は、ネットでも非常に有名になった言葉です。おそらく、この言葉が非常に影響力を持ったというのは間違いではないでしょう。私も最初にこの言葉を目にした時には、「これは本当の話なのだろう」と思っておりました。
それでは、「最初から間違っている」というのは、具体的にはどの部分が間違っているのでしょう?記事はこう続きます。

2018-06-22

『ジ・アート・オブ・ズートピア』から分かるズートピアのボツ設定


ディズニー作品の中でも非常に良くできた作品として『ズートピア』は評価されていますが、はじめから完璧な映画として企画されているわけではないようです。今回は、そんなズートピアの没になった設定を、書籍『ジ・アート・オブ・ズートピア』から分かる範囲でご紹介いたします。

2018-04-16

知っておけばより楽しめる!『平成狸合戦ぽんぽこ』に出てくる「三長老」狸の物語


『平成狸合戦ぽんぽこ』にて、多摩にいる狸たちに招かれて登場した四国の「三長老」、屋島の禿、阿波の金長狸(六代目)、松山の隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)。

彼らはこの作品で創作された狸ではなく、実際に四国では名の知れた狸たちだそうです。今回はこの「三長老」のプロフィールを、書籍『ジブリの教科書8 平成狸合戦ぽんぽこ』の香川雅信さんの解説よりご紹介します。これでぽんぽこもより楽しめるようになること間違いなし!

2017-10-03

雲研究者が見る『天空の城ラピュタ』竜の巣!


『天空の城ラピュタ』に登場する「竜の巣」。強烈なインパクトを残しながらも、私たちは何となく「ものすごく巨大な雲なんだろうな」程度にしか理解していません。しかし、プロが見ると竜の巣の状態が詳細に分かるようです。

今回は、雲研究者の荒木健太郎さんのツイートより、「竜の巣」の構造をご紹介します。以下、そのツイートです。

2017-01-14

作り方も紹介!オムライスと王蟲で…王蟲ライス!


オムライスと…

王蟲を合わせたら…

オームライス!

皆さんご存知(!?)王蟲とオムライスを合わせた夢の食品、王蟲ライス!今回は、そんな王蟲ライスを作っている動画をご紹介します。

2016-10-14

『ルパン三世 カリオストロの城』裏設定:カリオストロ公国とはどんな国なのか?


『ルパン三世 カリオストロの城』の舞台となる架空の国「カリオストロ公国」。

作中ではどういった国なのかはあまり語られておりません。しかし、設定としてはどんな国なのかが宮崎監督によって語られています。今回は、そんなカリオストロ公国の設定についてご紹介します。

『ルパン三世 カリオストロの城』 実在したカリオストロ伯爵


『ルパン三世 カリオストロの城』の悪役、カリオストロ伯爵。彼は実在の人物でした。今回は、実際のカリオストロ伯爵がどんな人物だったのかをご紹介します。

2016-10-11

影響力が強すぎた『カリオストロの城』のルパン像


「影響力が強い」ということは得てして良いことです。ジブリによってアニメ映画化された作品は、概ね原作の知名度も上がったという意味では、良い影響を及ぼしているといえます。しかし、必ずしも良いことばかりではないようです。それが原作と異なる影響をおよぼしてしまう場合は。

『ルパン三世 カリオストロの城』

宮崎駿監督作品としても、ルパン作品としても非常に評価が高い作品です。では、この作品は『ルパン三世』という作品に全く良い影響を及ぼしたのでしょうか?今回は、『ルパン三世』の原作者であるモンキー・パンチさんの語る、カリオストロの城が及ぼした意外な弊害についてご紹介します。

2016-09-18

鈴木プロデューサーの語った秘話「手塚治虫は宮崎駿をライバル視していた」


日本マンガの神様、手塚治虫。

現在でもその影響は絶大である一方、色々な変わったエピソードを持っていることでも有名で、また、とても嫉妬深かったそうです。そんな手塚先生が宮崎駿さんに対してもライバル心を露わにしていたという驚きのエピソードが、鈴木プロデューサーから語られていましたので、ご紹介します。

2016-08-29

狂気の大殺戮!バットマンの宿敵ジョーカーが映画内で殺した人数&変化する姿の歴史!


見たことはなくても、名前だけは知っているという方も多いのではないでしょうか?バットマンの宿敵、犯罪の道化王子、アメコミ屈指の『悪』…ジョーカー

今まで公開されてきた映画作品や実写・アニメ問わず、ジョーカーがどのくらい人を殺めてきたのか?それをまとめた動画をご紹介します。そしてもうひとつは、ジョーカーの姿が長い歴史を経てどのように変わっていったのかが分かる動画です。

2016-08-01

世界の不思議と奇妙が満載!エスティマのスペシャルサイトが好奇心をくすぐる!


私たちは『世界の不思議』『謎』といったフレーズにどうにも惹かれてしまうところがあります。UFO、伝説の生物、未知の物質、預言者、オーパーツ…たとえ嘘だと分かっていても、それを楽しむ節がある。

今回は、そんな『世界の不思議』や『謎』を軽妙で分かりやすく解説したサイトをご紹介します。とはいえ、そのサイト、もしかしたら数年後にはなくなっているかもしれません。なぜなら、あのトヨタ自動車のエスティマのための特別サイトなのですから…見るなら今のうち!

◆追記:やはりこのページ、なくなってしまいました…。しかし、幾つかの要素はこのブログに書くことで残しておりますので、そちらをお楽しみください!

2016-07-06

『バットマンvsスーパーマン』でバットマンが殺害した人数をカウントした動画!


『バットマンvsスーパーマン』が公開され、いよいよDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)は本格化していく運びとなりました。この作品、私は最高に面白かったのですが、賛否両論あったようです。今回は、そんな賛否両論の原因のひとつ、バットマンが『バットマンvsスーパーマン』で殺害した人数をカウントした動画をご紹介します。



2016-06-20

尊敬と失望。宮崎駿監督の手塚治虫先生への複雑な思い。


日本マンガ界の神、手塚治虫。

彼の与えた影響は計り知れません。そしてそれは当然のごとく、日本アニメ界の神、宮崎駿監督にも影響を与えていました。しかし宮崎監督は手塚先生の影響を受けつつも、そこから卒業しようという思い、アニメーションの仕事に従事してからの失望、などなど、愛憎半ばする思いを持っていたようです。

今回は、書籍『出発点―1979~1996』より、宮崎監督が手塚先生について語っている部分を抜粋してご紹介したいと思います。(初出は『Comic Box』1989年5月号)以下、その部分です。

2016-05-06

キャプテン・アメリカが映画で「殺してしまった人数」をカウントした動画!


アメコミ(マーベル)の人気ヒーロー、キャプテン・アメリカ。キャプテン・アメリカは悪であろうと決して殺さず、たとえ国家が相手であろうとも自身の信念を曲げることはなく…と、言いたいところですが、映画版のキャップ、どうやら意外と殺してしまっているようです。今回は、映画版のキャプテン・アメリカが人を殺してしまった人数をカウントした動画をご紹介します。



2016-03-31

意外と多い?映画版のスーパーマンとバットマンが「殺してしまった人数」をカウントした動画!


『バットマンvsスーパーマン』や『シビル・ウォー』など、洋画は今アメコミの実写映画化が非常に熱いですよね。作品の主人公であるスーパーヒーローたちは、高潔な精神と不屈の闘志を持ち、たとえ悪であろうとも簡単に殺しはせず…と言いたいところですが、どうもそんなこともないようです。今回は、そんな「ヒーローは人殺しなどしない」というイメージを覆す「スーパーマンとバットマンはどれくらい人を殺しているのか?」を検証した動画をご紹介します。

まずは映画版のバットマンがどれだけ殺してしまっているか?とカウントした動画です。

2016-03-25

アメコミヒーローになるのは難しい!「もしも特殊能力が本当にあったら?」を現実的に考察した動画!


近年、アメコミの実写映画化が熱い!ということで、今回は「もしもマンガやアニメ、映画に出てくるスーパーヒーローの能力が使えたら?」を現実的に考察した動画をご紹介します。彼らの能力が現実的にはどれだけ凄いのか?思いを馳せてみましょう!(右下付近に字幕ボタンが付いていますので、そちらを押して日本語字幕を表示させてご覧ください)

■もしも空を飛べたらどうなる?


2015-11-30

水木しげる先生の名言「なまけ者になりなさい」についての誤解と真意


水木しげる先生が亡くなられました。私はあまりにもショックで、とても言葉では言い尽せないたくさんの思いがずっと駆け巡っているのですが、それは置いておきまして…。

ネットでは、先生が亡くなる前から先生の書き記した『幸福の七ヶ条』が大人気です。

水木しげる:幸福の七ヶ条


第一条 成功や名誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
第二条 しないではいられないことをし続けなさい。
第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追求すべし。
第四条 好きの力を信じる。
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。
第六条 なまけ者になりなさい。
第七条 目に見えない世界を信じる。
書籍『水木サンの幸福論』より

素晴らしい名言なのですが、実はこの言葉だけ見ていると、その真意を誤解してしまう文言がひとつあるのです。それは第六条の『なまけ者になりなさい』です。